こわしたい
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/06/26 01:23:33
奇抜なデザインのビルが建ち並び
車は宙を飛び
指先ひとつで何でもできる
子どもの頃は
そんな未来を想像していた
それがすごく素敵にみえていた
今は
透きとおる水
空に浮かび上がる山々
綺麗な鳥たち
動物たちのやさしい眼
空にくっきりと浮かぶ月
月のない真っ暗な夜
太陽に照らされきらきら輝く海
陽が沈む前のオレンジ色の空と雲
すすけた顔の子どもたちの笑顔
春には花を愛で
夏には海の匂い
秋には空を仰ぎ
冬には雪を眺める
ただそれが愛おしい
ただそれが・・・
それが・・・できないのなら
いっそのこと
なにもかも・・・こわしたい
そんな衝動に駆られることがある
その衝動は
抑圧され
その衝動は
満たされず
ただただ
海の底で
闇の中で
光の中で
宇宙のどこかで
誰かの意識の奥底で
その時を
待っているのかもしれない
これは内にある闇なのか
なにが正義で悪なのか
わからない
なにものかに向けて抱く嫌悪感
それも大事に抱えているだけでなく
握り潰し 踏み潰してしまいたい
静観するしかできない
もどかしさ
いっぱい空気を吸い込んで
ふくらんで
ふくらんで
ふくらんで
ふくらみ続け
風船みたいに
ぱんっ!
それならば
いっそのこと・・・

























