Nicotto Town



ダリ劇場美術館2


本音を言えば、一緒に行った友人がダリの大ファンなんです。
だから、バルセロナから行けるダリ劇場美術館を入れることにしました。
わたしは嫌いではないけれど、好きとまではいかないんです。

質、量ともダリだらけの美術館を巡りながら、ダリその人を垣間見たように
思えました。ダリファンにはたまらない美術館と言えます。

先入観なし観た感想は、ダリは究極のオタク。才能溢れるナルシストで
死してなお、最愛のガラとの愛の世界を来館者に目撃させ、永遠のもの
にしているのだ。さすがに富と名声と愛を得、快楽主義を地でいったなぁ。
そんな感じでした。

調べて見ると、晩年、富と名声を得た為に、ガラが離れて行った。
というより、ダリ自身が不能であったので(本人が公言)ガラ自体はもともと
自由だったのではないでしょうか。ダリも自由に若い女性を連れ歩いたり
していたようです。

精神的な不安に悩まされていた若きダリ。
その才能を見込み、ガラは「わたしを殺して。トレドの教会(スペインカトリック
の総本山、巨大な教会)の頂上から突き落として」言います。
ダリはその言葉に救われ、イメージを膨らませ、ガラの導きで才能を開花
させていきます。

美術的には天才でも社会的には無能だったダリと、美術は全くダメだが、狡猾なくらい有能で、欲しいものは手段を選ばず手に入れる強いガラ。二人の
出会いは運命的だったんですね。

ダリ美術館の天井画、ガラとダリが立っている姿を真下から見上げる
立体的な絵になっています。足の裏が一番大きく見え、ガラが4人いる
世界の中心にガラがいる構図のように思えます。
これに心血を注いだダリですが、美術館見学時にガラは素通りしていきます。ダリを世に出し、富と名声を得ることに奔走したガラ。手に入れてしまうと
ダリに興味が失せたのか、離れて暮らすようになりました。

遊び回るガラ、ひたすら自分の美術館建設に打ち込むダリ。ガラを求め
ガラに捧ぐ絵を、聖女として描き続けます。
晩年、熱かった二人の関係に隙間風が吹いていたんです。

ガラが亡くなると「世界は終わった」とダリは嘆き悲しみ、作品も勢いを
失ってしまいます。

ガラと出会わなければ、神経質で扱いにくい地方画家に終わっていた
かもしれません。
富を限りなく欲したガラの為に作品を作り続け、強欲にも思われていた
ダリですが、遺産はスペイン政府に寄付されたようです。

ガラとダリの関係を知ると、ダリ劇場美術館はダリの夢の跡のような気が
してきました。
永遠の愛は幻想です。時間とは残酷。
それでも愛し合った時間があったことは永遠に変わりません。

奇抜な発想で新しい世界を創り続けたダリも、中身はガラという強い女性に
母のように愛され続きけること願った、繊細な少年だったような気がしてきます。

ガラに出会うまでとっても仲が良くモデルにもなったダリの妹は、ガラと
結婚すると毛嫌いして、関係を断ち二度と合わなかったといいます。
よほど強烈な女性だったんですね。ガラッて…。

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2009/05/05 20:15
こんばんゎ♪こんなところにごめんなさい^^;
突然ですが、退会します。
理由は帰国してから前より忙しくなり、まったくここに来られない日々が続いてるからです。
そしてこれからも来られないだろうと思うからです。
まぁ、ほかにもいろいろありますが^^;
いつもいつも訪問してくれて、仲良くしてくれて、嬉しかったです!
黒猫手毬さんの大人な詩が大好きでした^^
黒猫手毬さんに出会えてとっても幸せな薔薇猫でした^^
ありがとでした♪

ダリって面白そうな人ですねw
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2009/05/03 23:02
亀吉さん★コメントありがとうございます。

ダリの愛人は、単に連れ歩くというか、アクセサリーみたいなものだったようで
奇抜な美人を好んだようです。

いつからはわからないのですが、晩年は公言していたようです^^;
ガラの浮気を公認するいいわけだったのかなぁ。
とにかくガラがダリの中心にいた感じがします。
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2009/05/03 05:34
ダリ隙ですよ。そんなに詳しくはありませんが。

不能だったのか・・・・
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2009/05/02 02:48
honeyさん。

所蔵してはいますが、展示しているかどうか確実ではありません。
よく、クノップスなどベルギー画家の小さな特別展をしています。
行かれる時は確認をしてくださいね^^

一度、大きなクノップス展をしていました。
日本ではかなり所蔵していると思います。

ブルージュも行ったことがあって、観光地ですが、大通りから外れると
人気がパタリと途絶えます。まさに中世の田舎町の風情です。
クノップスの描いた、哀愁に満ちた美しい街の面影を残しています。
ただ、やっぱり寂しい。
夕暮れ時や秋口、寒い冬に閉ざされると、たまらなく淋しくなりそうです。
忘れらた時間が漂っていて、切ない空気が流れています。
まさに哀愁、クノップスの感性を育てた土壌ですね。
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2009/05/01 20:51
え”え”え”え”え”ーーーーーー?!
姫路でクノップフがたくさん見れるのですかーーーーーー?!
……元気になったら見に行かなきゃ!!
情報ありがとうございます!!
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2009/05/01 19:04
雨柳さん♪ コメントありがとうございます。

わたしもダリは幸せだったと思います。運命の相手に巡り合えても
共に愛しあった時期があったにせよ、凄惨ともいえる末路を辿った例も
多くありますものね。

デイエゴ・リベラとフリーダ・カーロ
ロダンとカミュー・クローデル
愛は苦しみかと思うほどの痛みの中で作品を生み出しています。
リベラ、ロダン、とも巨匠の画家であり彫刻家。
同じ道を歩んだ弟子であり愛人だった、才能豊かで気性の激しい女性初の彫刻家
カミューはロダンと別れたあと、心を病み、彫刻を捨て一生病院で過ごしました。
フリーダはずっと夫であるリベラに裏切られ続けてもなお、求め続けました。
女性にとっても運命の人だったんですね。

ダリとガラの運命は、幸せなものだったと思います^^
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2009/05/01 18:51
かりんさん♪ コメントありがとうございます。

特別でなくても、愛する人と出会えるということは幸せですね。
そして、添い遂げることができたのだから
ダリは幸せだったと思います。ガラも自由に生きて、愛され必要とされ
贅沢に豪華に望むままに生きれて本望でしょうね。

もちろん、ダリも自由な恋愛をガラ公認でしていました。
ガラのお許しを得てというところがミソですけどね^^;

愛と恋とは少し違う気もするのです。
恋は病で熱病です。ダリはずっと病にかかったように
熱っぽく生きれる気質を持っていたのかもしれませんね。
作品の源でもあったガラに、ずっと恋していたように思えます。
やっぱりエネルギーがあったのね。
ずっと恋い焦がれる、熱い思いの中に生きること
羨ましいですね^^
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2009/05/01 18:36
小チゲさん♪ コメントありがとうございます。

人生はいろいろです。
いつ花が咲くか、世に出る機会があるか
それはわかりませんよ。
だから、精進してくださいまし。
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2009/05/01 18:34
honeyさん♪ コメントありがとうございます。

マザコンだったのでしょうね。ダリを理解し守ってくれた母は早くに亡くなったそうです。
母のような愛と庇護を求めると、ガラほど強い女性はいなかったでしょうね。
そういう意味ではナイスカップルです^^;

フェルナン・クノップス、実は好きな画家のひとりなんです^^
ベルギー。ブルージュ出身ですね。
倒錯しとりますもんねぇ。なんていうか、少女漫画的な美しい絵画です。
日本では姫路市立美術館がたくさん所蔵しています。煉瓦造りのこじんまりとした
きれいな美術館です。
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2009/05/01 18:28
アッシュさん♪ コメントありがとうございます。

運命の出会いというものは、人の一生を左右しますね。
良くにも、悪くにも…。
ダリとガラは晩年こそ多少冷えた時期もあったにせよ、
とても幸せな出会いであったと思います。

世に出る出ないは時代や運に左右されます。
中島みゆきの歌の「地上の星」のごとく、たくさんの才能が陽のあたる場所に
出ることなく消えていっているのでしょうね。

わたし?^^;
雑草みたいなものです。
人知れずちっこい名もない花が咲くといいのだけれど
というくらいでしょうか。

みなさん、それぞれ、何かを持って生まれてきているのだと
そう思っています。
アッシュさんもね^^
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2009/05/01 18:08
カルカンさん♪ コメントありがとうございます。

永遠というものは、やっぱりないのだと、わたしは思います。
とっても残念だけれど、いろんな状況が刻々と変わっていくから。
それでも永遠を信じた一瞬があれば、人はそれだけで生きていける。
 
ダリとガラの関係が冷えてきたのは、晩年にさしかかってからで
それ以前の作品も、ずいぶん有名な物が多いですね^^
関係が冷えてからは、主にダリはガラをたくさん描いています。
追憶の想いもあったのかしら。
時は戻せないけれど、記憶の中のガラはダリだけのもの
だったのかもしれませんね。
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2009/05/01 18:02
コロさん♪ コメントありがとうございます。

確かにダリの画才は幼少の頃から突出していたようです。
天才の宿命として、理解されない苦しみから救ってくれたのは
ガラでした。彼女はとってもほめ上手だったそう^^
掌で転がされたんでしょうね。
だから、ダリは安心して自由に生きることができたのかもしれません。

コロさんも誰かの掌で転がされてみます?
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2009/05/01 17:58
ルルさん♪ コメントありがとうございます。

わたしもダリとガラが特別な夫婦であることは知っていましたが、
晩年、ダリが寂しい想いをしていたとはね^^;

ガラとの出会いがなければ、ダリの作品も存在しなかったかも。
ダリと語るときには必ずガラが現れてきます。
その面白さがありますね。

3年前に東京であったダリ展は
大規模だったようですね^^
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2009/05/01 17:53
ジョーさん♪コメントありがとうございます。

芸術家の人生は、すべてではないですが、ドラマ性に満ちています。
絵や彫刻などが完成さらた背景をしると興味も増してきますね^^

ガラは、ものすごく自己の欲望に忠実なエネルギー溢れる怪女だったんですね。
そうそういる女性じゃないんです。代わりがない女性だったのでしょうね。ダリにとって。
また、共に過ごした歴史というか、時間は老いていくほどかけがえのないものかもしれません。
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2009/04/30 02:01
多くの芸術家のそばには伝説的な女性がいますよね。
芸術家は感性の塊のようなものだから、恋愛はものすごく影響するのでしょうね♡
ガラとダリの関係はとっても面白い♡
強烈な個性と強い感性のケミストリ。プロデューサーとクリエイターのいい関係だったのでしょう♡
一生想えるミューズに出会えたダリは、ある意味とっても幸せだったと思います♡
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2009/04/29 23:17
黒猫手毬さん、こんばんは!
あなたに出会わなければ、現在のわたしはいなかった。
きっとわたしもそんな出会いばかりですが、なかなか気付かないかもしれないです。

一生に一度の人生。
必然の出会いとはいえ、こうまで一人の人を愛し続けるダリ。
そんな彼のことが、すこし羨ましいです。
アバター
2009/04/29 22:56
色んな形がありますね~。
おれも少しでいいから足跡を残したいもんだ。
アバター
2009/04/29 20:20
ガラはそんな存在だったと以前テレビで見たことがあります。
ガラと出会う以前のダリは女性に対してある種の恐怖を感じていたとかいないとか。

妹の存在は知りませんでした。
妹への屈折した愛情といえばクノップフ。妹をモデルにしながら描かれるのは男性。
歪んでます……(^_^;
アバター
2009/04/29 20:04
なるほどね。
ガラは偉大なプロデューサーだったわけですね。
埋もれた偉大な才能ってのは、きっといろんなところにあるんでしょうね。
世に出ていないだけで、スッゴイ人って沢山いるはず。
それはきっと、美術の世界に限ったことではないと思います。
もしかして、黒猫さんもその一人では?
アバター
2009/04/29 19:31
お邪魔します<(_ _)>

 ダリとガラの話、面白かったです^^
 ダリにとってガラは才能を開花させて
 くれた人で、ある意味、絶対的な存在
 みたいな感じだったように思えます^^
 ダリとガラがずーとうまくいっていたら
 ダリの絵はどうなったんでしょうね^^
 
 
アバター
2009/04/29 13:28
ダリの人生そのものがシュール・レアリズムなんでしょうね!

ダリの純真さは羨ましい限りです。
アバター
2009/04/29 13:13
私はダリの作品や生涯についてあまり知らなかったので
手毬ちゃんのブログを拝見してから、ダリにとても興味が湧くようになりました。
事実は小説より奇なり。。。ふと思ってしまいましたε(◡‿◡✿)

ダリの作品展があれば、是非観に行ってみたいと思います^^ (3年程前に近くで開催されてたのにな~

アバター
2009/04/29 12:42
もともと、芸術ばたには、詳しくもなく、
また興味もそれほどなかったんですが、
先日のあなたのブログ拝見して、
その人物像、背景に興味が出てきました。

強烈な?女性ガラと、繊細なダリ・・・?
この組み合わせって神の配剤のなせる技かな?

ダリのガラの心が離れてからの行動が、
理解できそうでできない・・・。

愛の形?ってやはり不可思議ですね。




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