読書感想文【ナショナルジオグラフィック 6月号】
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/07/04 23:24:18
今回は「ナショナルジオグラフィック」の2011年6月号の感想です。
気になった記事は、次の2つ。
「人類最古の聖地」
トルコにあるギョベックリ・テペという遺跡。
ここには、人の住んだ形跡がない、という。農耕の跡もなく、作業員や神職が住んでいたような跡もない。純粋に祭祀の場所でしかなかったらしい。
従来は、狩猟採集民族が定住し、農耕を始め、大きな社会を形成するようになってから、宗教が生まれた、と考えられていたが、
この遺跡や周辺の遺跡などの発見から逆ではないか、という説が出てきたのだ。
狩猟採集民が集まる。
↓
集まった人の収容場所が必要になる。
↓
建物を建てる=組織が必要
↓
人を使うなら食べ物が必要
↓
農耕の始まり?
という事らしい。(あくまで説の一つだが)
ニワトリが先か、タマゴが先か、という話に近い。
「日本うるわし列島 水俣湾」
数ページの連載記事だが、実は、お気に入りの連載。
「魚が湧く」と言われたほどの美しい写真が印象的。
この海がかつて、公害問題の中心のひとつだったのが正直、信じられない。
(記事では公害問題については詳しく触れていない)
キレイな写真が印象に残る反面、漁獲高は往時の3分の1でしかない、という事実がグサリと突き刺さる。
一度、壊してしまったものを戻すのは、どれだけの労力がかかるのだろうか。
身を守るにしても都合がいいのでしょう。
宗教も集団をたばねるのに、みんなが同じ方向を向いていた方が
いいから、というのが始まりなのかもしれないですね。
集団でいる方が、狩猟するにしろ、分業体制がとれて有利になるから・・。
そして集団が大きくなると、宗教というルールが発生する・・・のかも??