伝えたい言葉9 後編
- カテゴリ:自作小説
- 2011/08/15 01:05:04
しばらくすると、黒川と雅也がガタンと席を立った。
(―――そういえば、今日は社長に同行するとかいう話だったんだった。)
その音に綾奈の視線がパソコンから社長室に入っていく二人の背中へと移る。
普段の社長の同行には雅也一人で就くことが多いようだ。黒川は会長・社長二人の秘書を兼ねてはいるのだが、綾奈が新人であることも影響しているのか、会長付きの時が多かった。
つまり、今回は『黒川が同行しなければならない大切な予定』というわけだ。綾奈の知る秘書とはせいぜい会社役員のスケジュール管理、出張手配、来客対応、会議の準備、挨拶状や社内外文書の資料作成、名刺整理、慶弔関係などが主な仕事だが、黒川はそれ以上に踏み込んだ仕事をしているのではないか?と思うことがよくある。
しかも社長に対してはどうだか知らないのだが、会長に対しては唯々諾々と従うのではなく、ちゃんと自分の意見を伝え、会長の方もそれを不快に思うことはなく受け入れるのだ。
(すごくやり手ってことよね。)
その黒川が社長に同行して行くのだ。普通のことではない気がする。
(どこに行くのかな?)
秘書室にある秘書全員のその時のの外出状況、外出先のかいてあるホワイトボードを見ると、黒川と雅也のところには『きさらぎ』と書かれていた。
(『きさらぎ』?)
その言葉で思いつくのは、滝野財閥と肩を並べるくらいの大企業Kisaragiコンツェルンくらいだ。
(やっぱり、大企業Kisaragiコンツェルンだから、秘書の人が二人くらいつくんだ。)
そう思いながら、去っていく雅也の背中を見送ったのである。

























いつもコメントありがとうございます。
んと、サイトではすでに別の話で完結してるのでばらしちゃいますが
『きさらぎ』は、『Kisaragiコンツェルン』と申しまして、
玲の実家なのです(*´pq`)
後は楽しみにしててくださると嬉しいですw
黒川が意味ありげな人なのか、ただの秘書なのかとか、
いろいろまだ不思議がいっぱいですみません^^
会長からの信頼は絶大なんですね。
『きさらぎ』は
今後の展開に影響を与えるワードなんでしょうか?
新たな事件の発生??
続き、楽しみにしています☆