Nicotto Town



読書感想文【メフィスト惨歌】

「藤子・F・不二雄 SF短編集② メフィスト惨歌」
  藤子・F・不二雄
    中公文庫コミック版




藤子・F・不二雄 SF短編集の第2巻

1巻目は正統派SFの話が多かったが、2巻目は、ブラックユーモアや
ミステリーの割合が高い。

収録作品は
「メフィスト惨歌」
「倍速」
「マイホーム」
「侵略者」
「マイロボット」
「テレパ椎」
「ユメカゲロウ」
「裏町裏通り名画館」
「有名人販売株式会社」
「殺され屋」
の10作品


以下、ネタバレ含むので注意。


「メフィスト惨歌」に登場するメフィストは、なんとなく「怪物くん」の
ドラキュラを彷彿とさせる。(性格はかなり違うが)
後の有名作品のキャラの元になったと思えるようなキャラも、
稀に出てくる。
こういうものを探すのも楽しみのひとつだ。

「マイロボット」は、子供の頃、持っていたSF短編集に収録されて
いたので、よく覚えている。
思いがけず、新しい「生物」を生み出してしまった、という件が非常
に不気味だった。

印象的なのが、「裏町裏通り名画館」
「南極物語」と「スターウォーズ」が上映されていると思って入った
ボロ映画館。
が、上映が始まるとなんだかおかしい。
よくタイトルを見ると「北極物語」と「ヌターウォーズ」だった。

どちらも本家の映画の主人公の立場を入れ替えたもの。
「北極物語」はアザラシの方から見た「南極物語」で、
「ヌターウォーズ」は帝国軍の1兵士の視点からの物語。
視点を変えると、これほどまで違う物語になるのか、とつくづく思う。

「有名人販売株式会社」はクローンを題材にしたもの。
この作品が発表されたのは1984年。もう、この頃からクローンの
話題が出ていたのか、と驚いてしまった。


ところで、最近、また大判コミックで、藤子・F・不二雄の短編集が
出版されている。
・・・悩みどころだ。

アバター
2011/08/29 22:45
>カトリーヌさん
「裏町裏通り名画館」の主人公の立場を入れ替えた話は
なんだか新鮮でした。
こういう発想をするのが大物たる所以ですね。

>よっちさん
「カンビュセスのくじ」と「劇画Qちゃん」は、どちらも読みました。
そのうち感想をアップしよう、と思っていたところです。
「劇画Qちゃん」は、面白かったですよね。

>チェリなの★さん
「笑ゥせぇるすまん」は藤子不二雄Aですね。

でも、このシリーズではないですが、他の短編集で
「笑ゥせぇるすまん」に似た作品がありました。
(「笑ゥせぇるすまん」ほどブラックではありません
でしたが)

アバター
2011/08/29 20:38
読みたい~~~
ドラえもんのほうを書いた人でなく
笑うせーるすまん の 人ですか?
(すみません。基本的なこと聞いちゃって・・・)
アバター
2011/08/29 13:05
藤子不二雄のSF短編集を一冊持っています。「カンビュセスのくじ」っていうのです。
意味深なものから、クスっと笑えるものから、ブラックなものまであって面白かったです^^
自分的には「劇画Qちゃん」がツボでした~^^
アバター
2011/08/29 02:04
視点を変えるって面白そうね~。
こういう話が作れるところが、藤子不二雄たるところかしら。
NHKの大河ドラマも、みな歴史上の有名人の立場から、
描かれていますよね。1足軽の立場から描くとかすれば
面白いかも。





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