インド:高裁入り口で爆弾テロ11人死亡56人負傷
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- 2011/09/07 21:20:33
【ニューデリー杉尾直哉】インドの首都ニューデリー中心部の高等裁判所の入り口付近で7日午前10時15分(日本時間午後1時45分)ごろ、爆発があり、インドメディアによると少なくとも11人が死亡、56人が負傷した。バングラデシュやパキスタンを拠点とする過激派組織「ハルカトゥル・ジハード・イスラミ」(HUJI)が電子メールで犯行声明を出した。シン首相は6日から公式訪問中のバングラデシュで「卑劣なテロ」と非難した。インド当局はテロ事件とみて捜査を開始した。
この高裁では、5月25日にも小規模な爆発事件があり、爆弾攻撃の標的となったのは今年2回目。チタムバラム内相によると、爆発は訪問者の入館証発行所であり、爆弾は近くに置いてあったブリーフケースに入っていたという。この日は、多数の民事裁判が予定され、最大200人の傍聴人らが入り口付近で列をなしていた。
5月の高裁爆破事件では、仕掛け爆弾の一部が爆発したが、駐車場の車が破損しただけで負傷者は出なかった。当時、犯行声明は出されず、警察は実行犯を現在も特定できていない。
今回は、インド首相として12年ぶりにシン首相がバングラデシュを公式訪問していた最中に起き、バングラデシュに拠点を持つHUJIが犯行声明を出した。だが、退役インド陸軍少将で軍事アナリストのアフサル・カリム氏は、毎日新聞の取材に「HUJIがインド(司法の象徴である)高裁爆破に関心を抱くとは思えない」と語り、HUJIの関与に懐疑的な見方を示した。
http://mainichi.jp/photo/news/20110908k0000m030021000c.html