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エジプト:イスラエル大使館にデモ隊が乱入


 【カイロ和田浩明】エジプトの首都カイロで9日深夜(日本時間10日朝)、数十人のデモ隊が、イスラエル大使館の入るビル周辺の防護壁を破壊して乱入した。別のデモ隊は現場付近の警察施設にも侵入を図り、警察車両に放火した。ロイター通信によると、イスラエルのバラク国防相はエジプト軍に影響力を持つ米政府に対し、大使館の防護を要請。イスラエル大使と家族、大使館職員はカイロ空港から空路国外脱出した。エジプトのシャラフ首相は事態を受け、内閣危機管理チームを招集した。

 エジプトでは先月、イスラエル軍の発砲で治安要員が死亡した事件に反発したデモが続いていたが、大使館の襲撃に発展したのは初めてで、両国関係の悪化は必至だ。

 9日はイスラム教恒例の金曜礼拝の日で、中心部のタハリール広場に多数の市民が集まり、エジプトを暫定支配する軍最高評議会の改革の遅れを批判していた。最上階にイスラエル大使館があるギザ地区のビル前にも、昼過ぎから数百人のデモ隊が集結し、イスラエル大使の追放などを要求。深夜に一部がビル内に乱入し、玄関部に置かれていたと見られるヘブライ語文書を屋外に投げ捨てた。

 治安部隊は当初、デモ鎮圧に消極的だったが、最終的には装甲車を投入し、催涙ガスを発射するなどして襲撃参加者の排除を図った。中東の衛星放送アルジャジーラによると、一連の騒動で約300人が負傷。複数の逮捕者が出た模様だ。

 米ホワイトハウスは9日、オバマ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相と同日電話協議し、状況への大きな懸念を表明したと発表。オバマ大統領がエジプト政府に対し、イスラエル大使館の安全を守るよう求めたことも明らかにした。

 エジプトはイスラエルと平和条約を結んでいるが、パレスチナ占領政策などで反イスラエル感情が根強く、2月にムバラク前政権が崩壊して以来、緊張が高まっていた。8月下旬には、イスラエル軍の誤射でエジプト治安要員5人が死亡し、エジプト政府は駐イスラエル大使の召還を決定。以来、カイロのイスラエル大使館前でデモや騒乱が相次いでいた。


http://mainichi.jp/photo/news/20110910k0000e030016000c.html


 

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