【あらすじ】浅輪が、警察学校の同期で、今はライフル射撃の選手として活躍する一条が載っている雑誌を見ていたところ、ちょうど一条の前妻・恵から電話がかかってきた。一条との間の息子で、今は恵が引き取った小学生の大樹が誘拐されたと言うのだ。恵が一条に相談したところ、犯人からのメールを見た一条は、絶対に警察に連絡しないよう釘をさし、出て行ってしまったと言う。加納と浅輪がそのメールを見たところ、犯人の要求は暴力団の幹部・佐藤を射殺することだった。

【感想】今期一番視聴率のよかった９係ですが、延長はなしｗ 最終回だけどいつもと同じ時間でした。ただその分、ゲストがちょっと豪華でしたね。中山忍、眞島秀和、遊井亮子と、よくあちこちで見る俳優さんが３人も！ これは９係では豪華な方なのですｗ 私の好きな眞島秀和が出ていたからかもしれませんが、話もわりと面白かったです。佐藤が警察とつながっていること、金融会社の課長の死因、金融会社にガソリンをまいた男が最後に話していた相手、すべてが一直線につながり、ちょっと気分がよかったです。誘拐犯の女が意外に早く捕まったので、きっと何かあるとは思ってたんですけどね。今回の脚本は今シーズンでは初めて９係の脚本を担当する徳永富彦氏。相棒も何作か手がけており、他に遺留捜査など、いわゆる相棒枠担当の脚本家さんですな。見たら他にも私が好きな本を手がけておりました。ただ、相棒のスペシャルの中では酷く評判の悪い、ファンには「マグロ」と呼ばれている渡哲也がゲストの回も手がけてるんですなぁ。脚本家さんて、当たり外れが大きいですよね…。今回最終回とはいえ、今シーズンやけに視聴率がよかったし、恐らく来年の７月期にもお目見えするでしょうから、特に最終回という感じではありませんでしたが、ラストに倫子と妙子がちょっとだけ出てきましたね。今まで倫子は結構出番が多かったんですが、今シーズンはいつもちょっとしか出番がなく、出ない時もありましたねぇ。刑事たちの私生活をなるべく排除して、ノリはそのままで、事件を複雑にという路線に転換してから視聴率はいいですが、昔からのシリーズのファンはちょっと寂しいですね。

【あらすじ】縄文寺は武田が会見をする前に、武田と奥山が結託して死因の捏造を繰り返していたと発表。そして武田の後釜として名倉を紹介した。武田は自分の会見を断念、そして計ったように警察が武田を連行した。縄文寺は早速名倉に検案を依頼。それはホテルで首を吊って死んでいた奥山の死体だった。名倉は縄文寺の言う通り、奥山の死因を自殺と断定する。珠実と釜津田は頼みの奥山が死んでしまったことで落胆する。珠実は奥山の遺族に会いに行くが、縄文寺の手が回っていて、解剖の承諾は得られなかった。

【感想】あ～、私は先週の時点では、名倉が縄文寺のことをどれだけ知っているかわからなかったので、何も知らないで懐に飛び込んだのかと思いきや、すべて知った上で、縄文寺を罠に嵌めるために飛び込んだんですねぇ。縄文寺が奥山の死因を自殺とするよう半ば強制したのを、そのまま唯々諾々と従ったところから、名倉の意図が読めました。彼は確かに四角四面で冒険することがなく、人の気持ちもよくわからないし、珠実とは敵対関係にありましたが、悪い人ではないことは今までの話でよくわかってたんですよね。武田に教授を辞めるよう迫ったのだって、考えようによっては彼がアル中であることを伏せたまま、事を穏便に済ませようとしたとも取れますし。ただ、珠実たちが盗んだ死体を勝手に解剖しているのを、誰かに電話で知らせているシーンで、これ、ほんとに縄文寺についちゃった？と思いましたが、電話の相手が神岡だったということで納得。しかし名倉も神岡も人が悪いなｗ ちゃんと自分たちが何をしているのか珠実や釜津田に伝えていれば、彼女たちは自分の手を汚すことはなかったのにねぇ。しかし釜津田、よく霊柩車の運転手ができましたねぇ。警察手帳に物を言わせたんでしょうか。珠実は自分の信念のためなら、手を汚すことすら厭わない、空気の読めない猪突猛進の女ですが、その信念が正しいからこそ、家族も仕事仲間も、仕方ないと言いつつ彼女を優しく見守るんでしょうね。さて、いろいろ騒動がありましたが、自分としてはもうちょっと、法医学そのものに突っ込んだ話を見たかったかなと思います。珠実や釜津田の私生活を存分に描いたのはいいんですが、康介みたいないい子がそうそういるとは思えないなｗ 小３と言えばそろそろ自我が発達してきて、手がかかる子は本当に手がかかってくる時期ですよ。私が小３の頃なんて、担任が新任だったせいもあって学級崩壊状態でしたよｗ(その頃はそんな言葉ありませんでしたが…) それとも最近の子はそれほどでもないのかな。