ドイツ人の地震対策
- カテゴリ:勉強
- 2011/09/29 21:19:18
久しぶりにドイツ語の勉強に行ってきました。
このドイツ語学校は、
震災からしばらくの間、閉鎖していました。
なんでも建物の耐震度を調査したり、
安全対策を徹底していたのだそうです。
で、今日、震災後に初めてこの学校に入ってみたのですが…、
あははは、
教室にヘルメットが置いてある~。
それにテントで泊まる時に使う銀箔のテントマットや毛布が
教室の隅に積まれている。
ドイツには地震がほとんどないので、
今回の東北大震災は、
ドイツ人にも地震対策の必要性を痛感させたのでしょうし、
実際、ドイツ人の先生たちも、
東京で帰宅困難者になってみて、
初めてこれらの道具が必要であることを悟ったのでしょうが、
しかし、どうもピントがずれているような…。
ヘルメットを取りに行く暇があるのなら、
素早く机の下に潜り込んだ方が正解だと思うし、
帰宅困難者や被災者になって
まず真っ先に必要となるモノは、
トイレ。
(だから、私の家では、
水無しで使えるポータブル・トイレを
トイレに置いてあります)
次に、飲料水。
(備蓄していても、それがどこにあるのか知っていないとダメ)
夜だったら、懐中電灯。
(これがないと、夜中に停電になった時、身動きができない)
そして、翌日ぐらいから非常食が必要になるかな。
毛布やテントマットもあれば助かるけど、
(特に真冬では重宝するけど)
でも、真冬に学校に通ってくる人は、
寒くないように、それなりに着込んで来ていると思うのよね。
この学校が長期間、
被災者の避難所になることはないと思うので、
毛布やテントマットは必ずしも必要ないと思うし、
(少なくても優先順位は低いような気がするし)
それを教室の隅に積んでおく必要は、
まったくないように思うんだけど。
ともかくヘルメットが積まれた教室で
Wie geht es Ihnen? (調子はどう?)
と問いかけ、
ヘルメットを横目に見ながら、
Danke, sehr gut! (ありがとう、とてもいいわ。)
と決まり切った返事をしている私たちって、
なんて白々しい人たちなんだろう。
非常事態の只中で、
普段通りの挨拶を交わしている
茶番劇のような今日のドイツ語教室でした。
やると決めたらきちんとやるところが
ドイツだなあという感じですよね。
日本の会社みたいに、
問題を先送りにしたまま、
対策を忘れてしまうのとは大違いです。
ただ教室の隅に積み上げておかなくてもいいような…。
避難物資の倉庫の中でドイツ語を勉強しているようでした。
地震と言う物が身近な存在でない以上、どうしても『本で見た知識』のような物
になってしまうんでしょうね^^;