テレンス・マリックに関する覚え書き
- カテゴリ:映画
- 2011/10/02 12:57:31
対象を、
つまりは人間を、
ひいては生命の営みを俯瞰するように眺める…、
神の視点であるかのように。
マリックにとって映画制作とは、
擬似的ながらも、神の視点を手に入れること。
そうではないだろうか。
自然は、そして宇宙は、
常に圧倒的な存在として描かれる。
その中で人間は、
様々な行為を営んでいるが、
その何れの行為も、
圧倒的な宇宙を前にしては虚しい。
愚行に過ぎないのだ。
にもかかわらず、
それが人間の営みであり、
そのような営みを、
マリックは憐れみと共に見守り続ける。
まるで神がそうであるかのように。
愚かな行為を繰り返す人間たちを見据えながら、
しかし、性急な批評や審判などは下さずに
どこまでも見捨てず眺め続ける。
それがマリックのカメラ、
マリックの視線であるのだ。
(今日はこのメモを書き足していきます)。