Nicotto Town



品質保証

街場のメディア論
  内田樹  光文社新書



著者の大学での講義を基にして作られた本。
ただし著者曰く、講義の様子は原型をとどめていない。
タイトルにメディア論とあるので、当然、テレビや新聞などの
マスメディアを対象としているが、途中、著作権に関連して
電子書籍について論じている部分もある。

テレビがつまらなくなった、と言われて久しい。
普段から、ちゃんとテレビを見ている訳ではないので、多くを
語れないが、何か見よう、と新聞のテレビ欄を開いて「見たい」
と思うようなものが何もない、という事が多くなったのは確かだ。

しかもそれが「ゴールデン」と呼ばれる時間帯だったりする。

自分の好みが世間と(おそらくは「多少」)ずれている自覚は
あるので、少なくともそのうち何回かは多くの人も同じ事を思って
いるだろう(と思いたい)


この本では、なぜ、つまらなくなったかの本質を探っている。

一番、印象に残ったのは
「メディアがメディアの批判を手控えたら、
 メディアの質の保証は誰がやるのか」

という話。

時折、メディア自身の汚点については気付かないフリをする、
というのが昔からひっかかっていた。
人気のあった映画は劇場公開終了後、すぐにテレビで放送されるが、
テレビの暗部を描いた映画を放送した、という話は聞いたことがない。

以前、ナショナルジオグラフィックという世界的に名の通った雑誌で、
「誤報」を特集記事にしてしまう、という事件があった。
発覚後はピューリッツァ賞を受賞したこともある外部の優秀な記者に
経緯を調査させて、その結果を同じ雑誌上で発表する、という対応がとられた。
(さすがに写真もない文章だけの記事で、雑誌の後ろの方に掲載されたが)

同じような事が日本のメディアでできるだろうか。

ただ、政治に関して「国民のレベル以上の政治家は生まれない」と
よく言われるが、これはメディアに関しても言えるのでは、という気もする。

とりあえず、何となくテレビをつけている、というくらいなら消すように
してみようか、と思う。

アバター
2011/10/26 00:53
お笑い芸人は、キャラがかぶる事を嫌いますが、
番組自身は、ちょっとした映像が他局とかぶっても
気にしないみたいですね。

むしろ他がやってるから、ウチも、というような勢いです。

こういうのがはびこると、才能ある人が逃げていってしまう、
という悪循環に陥りそうです。
アバター
2011/10/25 19:41
どこの局も
似たような番組ばっかりで
見たことある映像とかよく出てきます・・・
アバター
2011/10/24 22:36
>よっちさん
地デジ移行の後も、結局、以前と代わり映えしない番組ばかりで、
「やっぱり」という感じがします。
当事者に危機意識があるのか、疑問ですね。

>カトリーヌさん
今は、どこかで見た事があるような定型化された番組が多い気がします。
大きくハズす事はないものの、大きく当たる事もない番組ばかりだと、
ジリ貧にしかならないと思います。
アバター
2011/10/24 22:19
テレビ局同士は、一種の談合状態になっていますから、
一局だけ、面白い意欲作を作るというのは、できないのかも・・。
今、話題のTPPを締結したら、放送の自由化ということで、
アメリカのCNNやフォックスTVや、ハリウッドチャンネルが、
日本で自由に報道しはじめるから、日本の民放の多くは閉店でしょうね。

アバター
2011/10/24 17:27
雑誌は人気が無くなればつぶれてしまうけど、
テレビ局は数局が独占していますもんね。
うちの主人、そのうちテレビなんか無くなるんじゃないか、と言っていました。
たしかにネットでなんでも見れちゃうもんね。
ほんと昔はテレビ面白かったな~~~^^



月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.