Nicotto Town



オリンピックの身代金


久々に読みました。


東京オリンピックの頃の日本の話です。

北京も、他の国もきっと同じようなことが起こっているのでしょう。

地方からの出稼ぎ人夫の犠牲の上に、箱物が急ピッチで作られ

都合の悪いことはすべて隠され

その上に華やかなオリンピックが開催される。



もちろん、普段はそんなこと考えもせず

ただただきらびやかな開会式をTVでゆったり見ています。

試合に夢中になり、選手を応援しています。



この作品は、悲しかった、切なかった。

主人公についてまわって、建設現場の様子、地方の農村の様子を見聞きし

主人公の、無機質なまでの心の動きに、憤りでもなく、哀しみでもない動機に

とても寂しさを感じました。


警察内部のいざこざは、もう今では、小説でも映画でも嫌というほど見ています。

それでも、最後に捕まえる刑事には、ほんの少し、人の気持ちを感じました。

キャラクターも、たくさん出てきて、それぞれに意味があり、

個性があり、伏線がありで、おもしろかったです。


最初は時系列に戸惑いましたが、日付をよく見て読むと、すぐに慣れました。

何年も遡るわけではないので。



おもしろかったです。





月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.