早朝に火事!
- カテゴリ:人生
- 2011/10/27 21:57:32
私の家は幹線道路に面しているわけではありませんが、
家からさほど遠くないところに小さな消防署があります。
ですから、救急車や消防車のサイレンをよく耳にします。
サイレンがこちらに近づいてきても、
いちいち驚いたりなんかしません。
近くの交差点を曲がって、
これから遠くの現場へ出動していくのであろうと、
いつも気にも止めずに過ごしています…。
安寿の心は、
サイレンがけたたましく鳴り響いても、
よく言えば、動じることのない平常心、
悪く言えば、危機意識がまったく乏しい無関心、
そういった心へ、条件反射の如く訓練され、慣らされ、
惰性に溺れきっていたのです。
今朝もそうでした。
早朝の布団の中、
寝惚けた頭に聞こえてくるサイレンの音。
「はいはい、朝早くからの出動、ご苦労さまです。
むにゃむにゃ…」
そして、いつのものように近くの交差点を曲がって、
サイレンの音は遠ざかっていくはず…
…なのに、交差点のところで、いつまでもゴタゴタしている。
外で誰かが、
「その車、前に移動して! 前に!!」
と怒鳴っている。
「…なんじゃいな…、
…交差点で他の車と鉢合わせにでもなったのかいな」
布団の中から一歩も出ずに、
安寿は外の状況を思い巡らします。
「はよ、交差点を曲がって、どこかに行っておくれ。
私は、最低でもあと2時間は眠りたいのよ。」
だが、外の騒々しさはいつまで経っても収まる気配がなく…、
だからといって安寿も起きるつもりはない。 ☆\(ーーメ)
…と、その時です。
「安寿さん! 安寿さん! いる? 起きてる!?」と
近所のおばさんが玄関を叩く音。
げげげげっ! やばい!!
慌てて、玄関を開けてみれば、
焚き火のけむりに捲かれたかのように、
すぐに目が痛くなり、辺り一面焦げ臭い。
家の前の通りは、すでに赤い塗装の大型車両で埋め尽くされ…、
近所だったんだ、火事! ☆\(ーーメ)
どおりで消防車が走り去っていかないわけだ。 ☆\(ーーメ)
火元はどこじゃいな?
ま、まさか、私の家…
パソコンつけっぱなしで寝ちゃったから、
ひょっとしてパソコンが過熱して… (^^; ☆\(ーーメ)
「おばさん、火事は何処!?」
「○×さんのところ、朝早いもんだから気がつくのが遅れて、
消防車の出動も遅かったみたい」
「え? もうこんなに消防車がいるのに?」
「☆\(ーーメ) そりゃ、あんたがいつまでものんきに寝ているから…」
実にまったくその通り、
返す言葉がございません
と思っていたら、
消防士の方も慌てていたせいか、
消火ホースを繋ぎ間違えたらしく、
消火栓を開いた途端、
私の家の前に停めていた化学消防車から、
消火用の泡立った水が溢れてきて、
あああ、
家の前が洗濯機の中のように
泡で埋め尽くされていくぅ~。
火元は私の家から4~5軒離れたところでした。
その家に住んでいたおばあさんが
家の中で倒れているのが発見されて、
どうも、この火事で亡くなったみたい(新聞情報)。
…面識はなかったんだけど、黙祷…
火事はほんの10分も経たない内に鎮火しましたが、
周囲は消防車両や野次馬が犇めいていて騒然としたまま。
そんな中、私は一人、家の中へと向かい、
「さて、もう一度、寝直すか~」
と布団に潜り込んで、
二度寝を決め込むのでした。 ☆\(ーーメ)
そして…、
目覚まし時計をセットし忘れ、
あちゃ~、
遅刻してしまった… ☆\(ーーメ)