カミサマのサイコロ
- カテゴリ:その他
- 2011/10/30 11:37:26
「未来はすべて決まっているのか」
雑誌ニュートン別冊
程度の違いこそあれ、先の事が分かればいいのに、と思った事が
ない人はいないだろう。
ただ、分かればいい、と思っているのは、ある特定の物事だけ、
というパターンがほとんど。
自分や知人の将来というだけでなく、人類や宇宙も含めた「すべて」
の未来は決まっているのか、と聞かれたら?
このムックで取り上げているのは、ニュートン力学と量子論。
ボールを投げた時、どのように飛んでいくか、というのは、投げる時の
方向、力などの条件が分かっていれば、ニュートン力学で計算できる。
ただし、現実にやろうとした場合、
急に強い向かい風が吹いた
とか、
鳥が空中キャッチして持っていった
など、思わぬ要素が入り込んで、計算通りにいかないことも多い。
だが、仮にこれら関連する要素をすべて把握する事ができて、
計算に含められるとしたら、投げる瞬間に未来は決まっている事になる。
一方、原子や原子より小さいものを扱う量子論には「不確定性原理」
というものがある。
観測のために光をあてると、その事により観測対象に影響を与えて
しまうので「何%の確率で観測対象はここにある」ということしか言えないし、
観測したとしてもある程度の不確かさは必ずつきまとってしまう。
そのため、ボールを投げようとした瞬間のありとあらゆる事が把握できた
としても量子論では、未来は決まっていない事になる。
アポロ計画では宇宙船の軌道はニュートン力学で計算し、その結果、
月に人間を送り込んで、無事に帰還させることまで成功させた。
が、宇宙飛行士を含めた宇宙船を構成する原子のふるまいを突き詰めると
「不確かさ」が顔を出してくる。
この世界は原子からできているのに、その原子を扱う量子論とものの
運動を扱うニュートン物理学は、なぜか相性が悪い。
(ちなみに相対性理論はニュートン力学を含んでいる)
その理由を答えられる人は、今のところ、誰もいない。
このムックでは第1章がニュートン力学の、第2章が量子論の基本的な
原則の解説になっている。
そして第3章が天文学や地学、生物科学などの他のジャンルの専門家
の考えが掲載されている。
難しそう(特に1,2章)と敬遠しがちだが、見開き2ページで1テーマ、
その半分以上はイラストを使った解説になっているので、分かりやすい
ように工夫されている。
果たして未来は決まっているのか。
決まっているとしたら、それを知って、違う行動をしたら、未来が変わった
事になってしまう。
あるいは、そういう事も含めて決まっているのか。
こういう事を考え始めると延々とループが続いてしまう。
決まっていない、と言いたいが、絶対の確信があるわけではない。
ただ、確実に言える事は、今の段階で
「私には未来が見える。絶対に間違いはない」
という人は信用ならない、ということだけだ。
知りたくなってしまいますね。
「始まり」を知ったら、「始まりの始まり」を知りたくなって、
それを知ったら「始まりの始まりの始まり」に興味が出て・・・
未来は事細かく決められているそうですから、
これって、ニュートン力学的世界観ですよね。
ニュートンもクリスチャンですから、その枠組みから出られなかったのかも。
もしかしたら、
時間という概念は、人間が勝手に作った区分で、
実際の自然界には、未来とか過去とかの区分は無いのかもしれないわ・・(汗)
違うことをしてやろう、と考えて
しまいます。
生きていけないわー^^;
倫理的に(?)アウトだわっ
みたいな事ができたりするのでしょうか。
情報が多すぎても、いろいろな選択肢がたくさん出てくる
だけかもしれないです。
でも天気予報みたいに
「明日、80%の確率で車にひかれます」
とか言われるのもイヤですね。
理論的に、マクロレベルの未来は限りなく予測しにくい、という結論を引っ張り出せないでしょうかね。
有機系は系単位で振る舞いを選択するから、振る舞いの可能性が多様化する。
その多様化の率は有機系の複雑さに比例すると考えられるので、
生物いち個体の取りうる振る舞いは可能性が多すぎて予想不可能、とか。
素粒子の集合の一つのタイプを天体とし、
もう一つのタイプを生命として、2種に分けて見る。
天体の振る舞いは重力におおむね規定されるが、
生命の振る舞いは何に規定されるか。
その違いによって、素粒子の集合であっても振る舞いは別物になる。
そう考えると、生物の振る舞いをを規定する普遍的な何かは
あるとしたら、何だろう。とか考えますね。
しかし、まあ、宇宙全体の質量から考えると、生命など
誤差の範囲内ですね。天体の振る舞いが、宇宙のほぼ全てですね。
未来予測には、足りない情報が多すぎるだけの話なのかも。
長文すみません。