[お題] 丁度読み終わった本、最近読んだ本。
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/11/09 22:33:38
本当のお題は「読書の秋に読みたい本」。
読みたい本といわれても、
図書館に行って面白そうだなと思ったのを適当に借りてくるだけなので、
あまり先の事は考えていないんですよねぇ。
ということで、最近読んだ本とか書いておきます。
全部ミステリですが。
春期限定いちごタルト事件(2004年) / 米沢穂信
夏季限定トロピカルパフェ事件(2006年) / 米沢穂信
秋期限定栗きんとん事件 上・下(2009年) / 米沢穂信
>小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。
>きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。
>それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。
>名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、
>果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?
>新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。
小鳩くんと小山内さんの二人が小市民を目指すことから
この3作(今のところ)を指して「小市民シリーズ」と言うそうです。
春期~は二人が高校に入学した直後くらいの時期で、日常の謎を解くミステリです。
「おいしいココアの作り方」なんてかなりいい感じのミステリかと。
最後は少々物騒な話で終わるのですが全体的にはホンワカとした感じ。
ただ、二人のキャラクターがその本領を発揮し切れていない物足りなさもあります。
その物足りなさを埋めてくれるのが夏期~になります。
時期は2年生の夏休み。
最初はやはり日常の謎の話なのですが、全体としてはかなり物騒なお話に。
しかし、この二人のキャラクターが存分に活かされたものになっているかと。
というか、ここまでこないと小山内さんがどういうキャラか理解できないわけですが。
で、この話はかなり強烈な終わり方をします。
好き嫌いが分かれるかもですねぇ。
それを受けての秋期~ですが。
時期は夏期~の後の2年生の2学期から3年生の2学期まで。
上巻では日常の謎の話はちょっとでてきますが、
話の本筋は市内で起きている連続放火事件の方。
とはいえ、本筋の犯人当ての要素はほぼゼロ(夏期~の方もそうですけどね)。
焦点は「小山内さんは何をやっているのか?」の1点。
もう、春期~のようなほんわか感ゼロに近いです(^^;
でも読み応えはこれが一番ですねぇ。
さあ、小鳩くんと小山内さんは小市民になれるのか?
そして冬期舷梯~事件は起こるのか?
OZの迷宮 ケンタウロスの殺人(2003年) / 柄刀 一
>被害者は密室において矢で殺され、あるいは自分の描いた絵の中で溺れ死に、
>さらには半人半馬の神話内生物として発見される。
>犯人は閉じ込められたまま殺人 を犯し、わら一本を残して密室を構成し、
>足跡を残さず雪道を歩く。
>そして探偵は…!?
>本格推理の魅力を余すところなく注ぎ込んだ、
>圧倒的な傑作!柄刀ミステリー最強のカタストロフィー。
短編集。
南美希風シリーズの序章的な扱いになるのかな?
密室物が多いので、その手のが好きな人にはよろしいかと。
本作には3人の探偵役が登場しまして、その流れが面白いというか唸るというか。
冒頭の「名探偵は生き方ではなく、宿命である」というのが、
最後にはよくわかると思います。
星降り山荘の殺人(1996年) / 倉知淳
>雪に閉ざされた山荘。ある夜、そこに集められたUFO研究家、スターウォッチャー、
>売れっ子女流作家など、一癖も二癖もある人物たち。交通が遮断され、
>電気も電話も通じていない陸の孤島で次々と起きる殺人事件…。
>果たして犯人は誰なのか!?
>あくまでもフェアに、読者に真っ向勝負を挑む本格長編推理。
「あくまでもフェアに、読者に真っ向勝負を挑む本格長編推理。 」
これがカギだよなぁ。
各章の頭に作者からの注釈のようなものがあり、
そのへんが「真っ向勝負」なんだろうなぁと。
よく考える人はわかるだろうし、私のような単純な人は騙されると。
でも、騙されてもあんまり驚きがなかったのは、犯人に意外性がなかったせいかな。
読みやすいですし楽しめましたけどね。
全然まとまってませんがこの辺で。
そうですね、最近はミステリしか読んでいませんね。
怖いのは嫌いなのですけど、この辺なら大丈夫ですね。
米沢穂信さんは今回が初だったのですけど、
また読んでみたいなぁと思いますね。
映画化されたインシテミルは貸し出し中だったので、
古い作品とか借りてくる予定です。
米沢穂信さんは気になります。
何冊か買ってありますがまだ1冊も読んだことありません。
たなおさんの解説でさらに気になってきましたので次あたり読んでみようかなと(*´ェ`*)
ありがとうございます。
長編ですけど、読みやすいですから読み始めてみればなんとかなるとは思いますが。
説明図なども結構入っていましたから、考えやすいとは思いますよ。
これ、映像化してしまうと、ちょっと物足りないような話だったりします(^^;
>denkoさん
ありがとうございます。
そうなんですよねぇ、あまり書くとネタバレになったりハードルを上げすぎてしまったり、
難しいところですよねぇ。
とりあえずネタバレだけ気をつけて書きました。
>ミトゥさん
元々独立した短編として書かれた作品をまとめて繋げてみた、
というようには思えない完成度の高さだと思います。
古い作品ですが、もし機会がありましたらぜひお読み下さいませ~。
小市民シリーズはそのタイトル(と表紙絵)に騙されそうになりますが、
なかなかしっかりした「日常の謎ミステリ」だと思いますよ。
こちらもチャンスがあるようでしたら、おすすめです。
たなおさんのご紹介を読んで一番気になったのは『OZの迷宮 ケンタウロスの殺人』ですね~
3人の探偵役というののの立ち回りにも興味があるし、
「最強のカタストロフィー」との謳い文句に期待してしまいます^^
・・・タイトルだけで言ったら断然お菓子シリーズ(?)が強烈なんですけど^^;
>全然まとまってませんが
とご謙遜なさってますが、人に興味を抱かせる爽やかな読後感のコメは素晴らしいです。
私が本の紹介ブログを書かないのは、ネタバレ&重箱の隅つつきで
読んだ方からブーイングがきそうなので…。 w
とっても 分かりやすいです。
私としては 真っ向勝負の方を受けてみたいのですが、
長編が・・・ねぇ。^^;
「火曜サスペンス」にでも なりませんかねぇ・・・(あっ、もうないのか…)( ´艸`)