漫画「常岡さん、人質になる」を読んで
- カテゴリ:マンガ
- 2011/11/11 11:14:53
ちょっと前になりますが
アマゾンにて 購入。
「常岡さん、人質になる」 絵 にしかわ たく 文 岡本まーこ
常岡浩介
エンターブレイン社発行
もうちょっと前に書こう、と思ってたら
思わぬ 偏頭痛発作やら 療養中だった人との永訣があったりで
今日になりました。
本の帯には
こんな言葉
「ある日突然、同居人が誘拐されました。」
山路徹さん
「漫画という手段に 新鮮さとジャーナリズムの可能性を感じました。」
常岡浩介さん
「大真面目に取材をしているつもりですが、ギャグマンガになってしまいました。」
2010年4月2日、取材中のアフガニスタンで ジャーナリスト常岡浩介さんが<何者か>に誘拐され、157日間の後に、解放され
そのあと、なぜ大手のメディアが この問題にふれなくなってしまったか、など
また、アフガニスタンの今や、なぜ戦争してるの?というような基本的なこと
危険にもかかわらず、どうして戦場ジャーナリストでい続けるのか、などなど
にしかわ たくさんの ほんわかした 絵と
岡本まーこさんの 文章、ご本人の常岡浩介さんの コラムなどをはさみ
わかりやすく、なおかつ 読んだ後、重苦しくはないけれど、真剣に
「世界」のことを 考えられるような本になっています。
人質になっていた先で、生きてるか死んでるかもわからなかったころ
ツイッターでジャーナリスト江川紹子さんが
「どうか 応援のフォローをお願いします。」と呼びかけているのを知って
私もアカウントをフォローし、今に至っていますが
「どうして このひとは ムスリムになったんだろう?」
「なぜ アフガニスタンなんだろう?」
という疑問にも答えてくれる内容でした(^^)
本の内容の 途中からは、私も現実に見たことで
犯人グループのヒズミ・イスラミがタリバンを装って
身代金を日本大使館に要求しようとしたときも
(なぜか 犯人グループは間違って毎日新聞の特派員に電話した)
今回の要求が通れば、また同じ犯行を繰り返すであろうと考え
「身代金要求には 応じないでください」
と死を覚悟して伝えたことや
解放直前に ツイッターで「拘束されていますが生きています」と発信したときの状況など、
にしかわ たく さんの絵で、(まるで にしかわさんまで そこにいたかのように・・
プロの漫画家はすごいなあ)
緊迫した事実なのに、読む側に 目をそらせたくなるような気持ちを起こさせない
どんどん引き込まれて
(ああ、こういうことだったのか)と 一気に読んでしまいました(^^)
コメントありがとうございます。
わざわざ危険な目にあって 取材してきても
メディアが買ってくれなければ、それまでなのだそうです。
(フリーというのは そういうことなのですね・・・そういうのも 本で初めてしりました)
本当の意味でテロには屈しない、というのは
身代金を払わなければ72時間以内に殺す、と言われても
ここで払ってしまえば またこのグループは同じことを繰り返す、と
「払わないでください」と言い放った、こういうことを言うんだ、と思いました。
小泉氏のように「テロには屈しない」 と都合のよいフレーズを使って見捨てるのは 怒りを感じた