ドラゴン日誌 トカゲ?
- カテゴリ:日記
- 2011/12/13 11:00:04
スーツの男に連れられて、大きな荷物を持った男がボートに乗って送り出されたのは、ドラゴンたちの見たこともない場所だった。
ドラゴン姉弟は、荷物の陰に隠れてボートから降りた。
一面に広がる砂漠は、この世の果てまで続いているように見える。
「アイル・テネレ自然保護区です。それでは、48時間以内に、ここにあてはいけないものを探し出してください」
「もし間に合わなかったら、延長してもらえるんですか?」
スーツの男がにやりと笑って答えた。
「延長は、ありえません。その場合はこの地に順応していただくしかございません」
そういうと、あっという間にボートもろとも消え去った。
残された男は、固まったまま動かない。
「お姉さん、ジュンノウって何?」
「たぶん、一生ここにいるってことよ」
「えー!」
「しっ!静かにして」
「僕たちもう帰れないの~?」
王子が情けない声で訊いた。
「あの男が、ここにあてはいけないものを見つければ、帰れるかも」
「でも、頼りなさそうだよ。突っ立ったまま何もしてないし」
「何とかしなきゃ帰れないわね~」
「お姉さ~ん」
「泣かない!」
王女は、そっと荷物から離れると、四方を見回した。
砂漠以外なにも見えない…。
「あの丘の上に登れば、何か見えるかもしれないわ」
「じゃあ、飛んで見てくる」
「だめよ~!歩いていくの」
「ゲッ!やだ!」
バシ!
「痛い!」
「静かに!」
「打たないでよ!」
王女は、暑い砂の上を長くもない脚で駆け出した。
王子が後を追う。
男は、突然走り出した2匹を見てっぎょっとしたが、
「なんだ、トカゲか」
と、納得した。
丘の上にたどり着いた2匹は、遠くに何か光るものを見つけた。
「あれじゃない?」
「お姉さん、きっとあれだよ!」
「あの男を連れてこなきゃ」
「どうやって?」
「…」
「脅す?」
「みなわなら…」
「脅すよね!」
「そうね~!!」
男が座り込んでいる場所に帰った2匹は、男に向かって大きな口を開けて唸った。
男には新種のトカゲが自分を食べようとしているとしか思えなかった。
飛び起きた男が、荷物を置き去りに丘に向かって逃げ出し、2匹は小さい体で必死になって走った。
男がもう少しで丘の頂上に着く寸前に、姉弟は回れ右をした。
丘の上まで逃げた男は、振り向いてトカゲが去っていく姿を見て胸をなでおろしていた。
「なんだ、あの光ってるのは?」
という男の声が聞こえて、ドラゴンたちは頷きあった。
「早く、荷物の陰に隠れるのよ」
数時間後、男はピンクの液体が入った瓶を持って荷物の場所に帰ると、ボタンを押してボートを呼んだ。
こうして、みなわに追いつくために、2匹は男を追いたてながら、いくつもの場所を旅してまわるのだった。
のんびりいきましょ
ドラゴン王女、すっかりみなわさんに感化されてますね(笑)
この調子で、無事に追いつくことができるでしょうか^^
王女も肉食女子なのか? ← ハッ!シャレにならない^^;
強いお姉さんが みなわさんみたいで大好き!
早く追いつけるといいですね。
無事追いつきますように^^
帰れないってヤだね。。;;
なんか緊張するよ。
でも姉さんやっぱたのもしー。。