「ダニ」に狙われた「ノラ」
- カテゴリ:30代以上
- 2011/12/16 07:41:46
とある知人に相談したい事が在るので出て来て欲しいと頼まれた。
何十年も前の話である。
自分はタクシーで行くので、どこどこの場所に立っていて欲しいとの事。
降りたバス停から、離れた角を曲がって確かに目印に言われた場所で
待って居た。
てっきり目の前にタクシーが止まるのかと思っていたら
角を曲がって彼女が来る。
歩きながら話すと言うので、ついて行くと大きな家の周りをぐるりと回った。
そして、用事を思い出したと彼女が突然言い出したので、
私はまたバスを待って家に帰って来た。
しばらくして次もまた相談したい事が在ると言うので、
今度は外で待たされるのは嫌だと断ると喫茶店を指定した。
そして、また、歩きながら話したいと言う。
しっかりと相談に乗りたいので話を聞きたいと
訳の解らない事で歩かされるのは嫌だと言った。
前に歩いてぐるりと回った家の離婚話が進んでいて
夫が妻に内緒で近くに出かける。
どうも、夫の彼女から電話がかかってくると
近くで在っている様だ。
其の目撃者になって欲しいとの事。
「じゃ、急ぎましょ」と私達はすぐに其の店を出て
その店の近くに在った豪邸の周りをぐるりと回った。
大きな家である。前の時より庭が荒れているのを感じた。
ぽつぽつと私の質問に彼女がイライラしながら答える。
子供はいなかったが、其の豪邸の夫には何人目かの
愛人が居る。
妻が働くのに反対。勿論生活は妻が働かなくても
十分にできる。
「人形の家」のノラの様に妻を家に閉じ込めておきたいタイプ。
其処へ、夜遊びをしている離婚して昼間働いているが、
夜暇な人達と単身赴任をしている?か何かの数人の女性達に
誘われて、スナック通いが始まった。
夫が帰りの遅い日が在って、彼女達の遊びはエスカレートして行った。
払うのはいつの間にか豪邸の人形のノラが払っていた様だ。
彼女から誘ってくるので、それが当たり前に様に最後はなって居た様だ。
要するに「人形の家のノラ」は鴨られて居たのである。
所がそれが夫に知られて、なかなか出れなくなった。
すると遊び仲間は金ずるが無くなったのである。
それで、そろそろ終わりにしようと呼び出して、
美形の男に引き合わせた。
二人にして、其の男とどういういきさつかは聞かなかったが、
関係が出来た。
後はずるずると言う感じで夫にそれがばれて離婚話が進んでいる。
が、彼女が大金と指輪を入れた巾着が入ったバックを無くした時に
其の家に私が其の証人として電話に出された時に、
途中で夫と電話が変わった。
途中で夫が電話を切ったが、私が電話番号を渡されて
途中で切るのは失礼でしょ!と言っていきさつを話すと
私は何か違うと感じたのか夫が詳しく事情を聴きたいと言う。
彼女がまた話すと私に変わって欲しいと其の夫が言う。
彼女はすんなりと大金を入っているのを確認し、指輪も見せて貰い、
そして、其のバックが無くなった事も、証言してくれるものと
公衆電話の受話器を私に渡した。
其の豪邸の夫曰く、以前に其の女が家に来た時に指輪を亡くしたとかで
妻が弁償させらている事。
タクシーに何かを忘れた時も妻の用事で出歩いた為に無くしたので
弁償をさせられて居る事。
そして今度で、こんな偶然にしては可笑しくないかとの事。
そう言えば、前にタクシーで来ると行った時に角から歩いてきたし、
確かに私の傍で公衆電話でタクシーに大金が入ったバックを忘れたと
電話をしていた。
其の時も私はタクシーから彼女が降りたのを見てないが、
電話で、彼女がタクシーでくると言って待ち合わせた事を証言した。
で、電話を切った後に私はタクシー会社に電話をしたのか?と
問い詰めたし、更にタクシー協会に届いて居るかも知れないし、
何色かさえ解ればどこのタクシーか、タクシー協会で解るし、
更にいつからいつのどこの場所からどこの場所で降りたを
言えば運転手まで解るからとすぐに其れをするようにと言ったし、
更に、まず最初に警察に届ける様にと言ったが、
突然用事を思い出したとかで私はバスで帰された。
夫がおかしいと指摘した通り、私も変だと気が付いた。
そして私が彼女の後をつけて隠したバックを見つけてやって、
バックを渡した。苦々しく彼女は受け取ったが
何かごそごそやっていて、
お金は無いと言うので、彼女が証言してほしいと言った。
その家の電話番号に一度電話をかけて居たので、
おろおろしている彼女を尻目にまた其の家に電話した。
バックが見つかった事、指輪の巾着が入って居た事。
お金に関しては分厚い封筒は見せられたが、
中身の札束は見てませんので、
私は其れの証言は出来ませんと言った。
夫は過去に妻が何度も其の女にお金を渡している
話をし始めた。