ドラゴン日誌 城3
- カテゴリ:日記
- 2011/12/27 09:19:35
王女が口から火を吐いた!
その横に王子が飛翔し、固い尾で兵士の武器を叩き落としてゆく。
兵士たちの間に動揺が走り、一人が逃げ出すとあっという間に総崩れになった。
アルが、兵士たちの後を追うように走り出した。
月光の下に、クレオンが仁王立ちしている。
月を過るメガ女王の影が辺りを暗くした。
クレオンが歯ぎしりしながら手に持った剣を抜いてみなわに向かってくる。
人々が悲鳴を上げて逃げ惑う。
真正面に立ったみなわは、何か得物がないかと周りを見回した。
闇の中からアルが光る剣をくわえて現れた。
「キキキー!(みなわ剣を抜け)」
襲い掛かってきたクレオンの剣の正面に飛びこみながら、ピーちゃんがそう叫んだ。
みなわは、剣を抜き放った。
昼より明るい光が当たりを満たし、その光の向こうでクレオンがピーちゃんを切るのが見えた。
「ピーちゃん!!
みなわが悲鳴を上げた。
無我夢中でみなわは剣を振るった。
クレオンの剣が飛び、タコの袋に当たり、袋が裂けた。
横に立っていたジムが驚いてしりもちをつき、手にしたピンクの液体をタコの上に落した。
ガチャ!っと瓶の割れる音がして、タコが光り始めた。
みんながタコに目を奪われている中、みなわは倒れたピーちゃんを抱き上げた。
たった今、光り輝く剣の、その光の中に一瞬みなわは見たのだ。
冷たく悲しい目をした青年を…あれはいったい…?
動かないピーちゃんを手のひらに載せて、みなわは「ピーちゃん」と囁いた。
両目から涙が流れ、ピーちゃんを濡らす。
光り始めたタコはやがて光の球に姿を変えた。
その光の中から声が聞こえた。
『私を救いだしたのは誰だ?なんでも一つだけ望みをかなえてやろう』
クレオンが何か言おうとした瞬間、
「ピーちゃんを返して!」と、みなわが叫んだ。
光の球から、一筋の光線がピーちゃんを包んだ。
ピーちゃんの傷口がゆっくりと閉じてゆき、やがてその目が輝きを取り戻した。
「キキ(まぶしい)」
「ピーちゃん!」
みなわは、ピーちゃんを抱きしめた。
「キー!(殺す気か!)」
みなわが泣き笑いに笑った。
光の球が夜空を染めて飛び去り、止まっていた時間が動き出したように、みんなが話し始めた。
クレオンが叫んだ。
「なんてことをしたんんだ!なんでも望みがかなうのに!なんて下らないことに!」
それを聞いていたアルが、クレオンの頭をはたいた。
リゲルが、クレオンの足にかみついて「シャー!と吠えた。
「ばからしい!こんなことならあのタコを自分で探したほうがましだった」
クレオンは、人々を見回すと、
「もうお前たちに用はない!私の世界から出ていけ!」
と叫び、腕を振った。
気が付いたら、みなわたちは最初の島にいた。
大勢の人たちがそれぞれに自分の馬車を探し出して、空に飛び立っていく。
みなわは、ぐずぐずと残っていたジムに声をかけた。
「どうかしたの?」
「あの~、僕の幸運の女神とは、もう会えないんだろうか?」
みなわは目の隅で、木の陰に隠れたトカゲサイズのメガ王女と王子をとらえた。
はは~ん、そういうことね!
「ねえジム。もしも幸運のトカゲが欲しいなら、うちにいっぱいいるからあげようか?」
「えっ!くれるんですか!」
「う、うん。ちょっとサイズが大きいんだけど、それでもいい?」
「もちろんです!もらいに行きます」
もらいに来られちゃやばいよね。
だって、あのサイズを見たら、だれでも尻込みするに決まってるし。
「島のナンバーを教えておいてくれたら、宅急便で送るわ~」
猫なで声でみなわは言った。
ジムとみなわが話している間、ピーちゃんと、ヒヨコのララと、アルと、リゲルは波打ち際で夕日を見ていた。
ララはピヨピヨとさえずり、
リゲルが悲しげにため息をついた。
アルが夕日に向かって遠吠えを上げた。
「ふん、バカバカしい」
ピーちゃんは聞かせるともなくつぶやいた。
「この世は不条理に満ちているんだ。
お前たちも元はどんな姿だったかは知らん。
だが、元に戻れるとは思うなよ」
そして、思った。
何が幸せかは、今の自分が決めればいいのだからと。
「帰るわよ~」
と、馬車の中からみなわが呼ぶ声がした。
慌てて4匹はカボチャの馬車に乗り込んでいった。
ありがとうございます!
長い間読み続けていただき、ありがとうございました。
ありがとうございます!
とりあえず、みんな落ち着き先ができて、めでたしめでたしです!
長い間読み続けていただき、ありがとうございました。
これで心置きなく模様替えできます!
部屋を、またのぞいてみてください♪
長い間読み続けていただき、ありがとうございました。
ありがとうございます!
黄昏た4匹の様子に全く気付かないノー天気なみなわ、終わりよければすべてよし、しょうかね~。
長い間読み続けていただき、ありがとうございました。
御明察です!!
中ほどにも、ひーさんのセリフ、そのまましゃべってる場面があります、うふっ!
長い間読み続けていただき、ありがとうございました。
終わりよければすべてよし!ですね。
長い間読み続けていただき、ありがとうございました。
年末ジャンボ当たってほしいという、私の願いもかなえてほしいです~!
長い間読み続けていただき、ありがとうございました。
いやぁ、みなわさんとゆかいな仲間達のお話、面白かったです♪♪♪
みなわさんお疲れさまでした^^b
無事生き返ってよかった~ε-(´∀`*)ホッ
お部屋を占領していたドラゴンの貰い手も見つかってめでたしめでたしですね。
みなわさんのかっこ良さと優しさが印象的な完結編でした。
楽しいお話をありがとうございます。
次回作を期待しています(^^ゞ
・・・こみ上げるものがありました(T_T)
ほんとにその通りですよね。。
楽しいお話、ありがとうございました。
そしてお疲れ様でした^^
ピーちゃん生き返ってよかったです。
もう、どうなる事かと…と言うか、もしかしてピーちゃんて
ひーさん?
最後のセリフがなんとなく。
そして、子分がまた増えてますしw
ベビドラかわいい~(〃▽〃)
まずは皆 かぼちゃの馬車に乗れてよかったん