チビカモ性格診断
- カテゴリ:マンガ
- 2011/12/29 23:02:58
とりぱん 12巻
とりのなん子 講談社
作者の身の回りの事をマンガにしたコミックエッセイ。
「身の丈ワイルドライフ」を標榜している。
とりのなん子ワールドは健在だが、合わない人には何が
面白いかわからないだろう。
今回、印象に残ったのはカルガモ親子のエピソード。
個人的に鳥に興味を持つようになったきっかけがカルガモ親子の
姿を見た事だったので、その話にはどうしても反応してしまう。
当初、ひたすら親の後をついて回っていたチビカモ達が2,3週間も
すると、親そっちのけで、あちこち駆け回るようになり、親がグワグワ
鳴きながらチビカモ達の後を追いかける、という光景を何度か目にした。
おそらく親はカルガモ語で「待ちなさい」と言っていたのだろう。
それでも比較的、親につきまとうチビカモや、すぐあさっての方向に
行こうとするチビカモなどがいた。
作品中でもチビカモ達の性格の違いはありそう、とチビカモ達を観察
するシーンがあり、当時の事を思い出した。
おそらく他の人でも似たような事を考えて、カルガモ親子を眺めるのだろう。
ところで、詳細は公開されていないが、作者は盛岡市在住。
11巻で大震災の日以降の事が描かれ、今回の12巻では、すっかり震災
に関する事は息を潜めたように見えるが、一箇所だけ触れている部分があった。
「春先(3/11以降)二ヶ月ほどの記憶が薄い」そうだ。
やはり、まだ影を落としている。
影が完全になくなる事はないだろうが、それがいい方向に昇華されて欲しいと思う。
節目の日に押さえ込んでいた記憶がよみがえってしまう、という
症状が知られているそうです。
ただ、つらい経験を克服するための正常な反応の一つなので、
周囲の人や専門家のサポートがあれば、大丈夫な例が多い
らしいです。
今は、まだ「絆」とか「助け合い」とかが見直されているので
いいですが、これが冷めてほしくはないですね。
ジワジワと蘇るものだから・・。
でも「頑張ろうニッポン!」ですから。