北朝鮮、シリアに化学兵器試薬輸出
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- 2012/01/05 17:51:57
【ニューヨーク=柳沢亨之】北朝鮮がシリアに向けて、化学兵器関連とみられる試薬を詰めた多数のアンプルの輸出を図り、途中でギリシャ当局に押収されていたことが分かった。
国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議に違反する疑いが強く、国連は近く調査に乗り出す方針だ。化学兵器分野を巡る北朝鮮の取引が摘発されるのは異例で、大量破壊兵器開発、製造における北朝鮮とシリアの緊密な協力関係を示すものだ。
複数の外交筋によると、2009年11月、北朝鮮からシリアに向かっていたリベリア船籍貨物船「チャカブコ」は、航路途上にあるギリシャの当局に積み荷のコンテナを押収された。数個の木箱に、ガラス製とみられる数種類のアンプルがびっしりと収められており、各アンプルには液体や粉末の試薬が入っていた。
同筋は、この試薬について「化学兵器の使用後に空気中に漂う化学物質の識別に使われる。同兵器で攻撃した場合、攻撃された場合のいずれにも役立つ」と語った。同船からは化学防護服約1万4000着も押収された。同年9月、韓国当局に押収され、気密性の高さから軍用と断定された防護服と同種だったという。関係筋は「北朝鮮が外貨獲得を狙った輸出だった」と分析している。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120104-OYT1T00988.htm