伝えたい言葉15 後編
- カテゴリ:自作小説
- 2012/01/17 22:53:27
だが、理性よりも感情で動いてしまう雅也には到底無理な話だ。
(まだ、異性と認識されてなかったとしても)雅也の心の天秤は綾奈にぐっと傾いているのだ。こればかりはどうしようもない。今、雅也が考えているのは『どうやったら綾奈に男として意識してもらえるか?』その一点である。
だが、当の本人には全く意識されず、彼女を年下ながらも守ろうとしているらしい弟二人に警戒されてしまったのは皮肉な話だ。
(敵意、むき出しだったよな。)
先ほど、初対面を果たした綾奈の弟二人のことを思い浮かべる。綾奈からよく話を聞いていたのでどちらがどちらなのかはすぐに分かった。
諒一は、敵意むき出しで雅也と対峙していたが、雅也はそれほど脅威を感じない。おそらく雅也にとって手ごわい相手になるのは叶斗の方だろう。
今まで26年生きてきたが、『慇懃無礼』という言葉がぴったりと当てはまるのをみたのは、それほど多くはない。せいぜい秘書課に転属になってから見た黒川の、会長に対する言動くらいだ。
「あの様子じゃ、明日早々にでも向こうからやって来そうだ。」
一人ごちる。だがそうはいっても身構えるほどでもない。何といっても相手は高校生なのだ。それなりの経験をしてそれなりに年を経ている雅也にとって、実は一番の強敵は多分、弟二人ではない。
(―――彼女のあの鈍感さ、かな?)
挑みかかってくるなら受けて立つくらいの気概はある。それこそ返り討ちにする気満々だ。だが綾奈本人が雅也の気持ちに全く気付いてくれていないことの方が問題だ。何しろ気づかれていないどころか異性と意識してくれていないのだ。このご時世で、よくぞあれほど純粋なまま、まっすぐ前を向いて歩んでこれたものだと半ば感心してしまう。
(だからこそ、惹かれたのかもしれない。)
自分に持っていないものを持っている綾奈だから…。
この恋の行きつく先は、成就か無か。それすらも、今の雅也には分からない。
成就すれば、より一層の苦労が待ち受けている。黒川に言われるまでもなく分かっている。
この恋が成就してもいずれは綾奈を諦めなければならない日がくるのだ。それでも、ほんの一時でも。
(そう思う事さえ、許されないのか?)
その問いに答える者はいない。雅也自身、正しいと思える答えが見つからない。だからこそ、一歩も前に進めずにいるのだ。今まで、心惹かれる女性に会うことのなかった雅也の初めての恋。―――遅すぎる恋だった。
(もっと早く出会えてさえいれば…。)
そう思わないでもない。これが、雅也自身が高校生くらいに出会えていれば、また違っていただろう。黒川にあんな風に言われていなかっただろう。雅也自身も何の躊躇もなく、綾奈にその思いを告げていただろう。
出会ったタイミングが悪かった。出会った時期が悪かった。
(―――そう思って、諦められる程度の想いなのか?)
自分自身に問いかけても、答えは勿論決まっている。“NO”だ。
諦められないなら―――突っ走るしかない。
綾奈に自分を異性だと認識させ、想いを伝え、それからだ。まずは一歩。
自分から歩き出さなければならないだろう。

























諦めなければならないのか?
結構、この話の真髄なのですよ、実は…。
会長が企んでいるのか
他に理由があるのか?
ちゃんと書ききれるといいのですけど。
いつもコメントありがとうございます。
コメに返信してると思ってたらしてなかったので
あわててしまいましたㆀ
報告ありがとうございました。迷惑をかけてすいません…
諦めなければならないんですか?
えー?なんでー(ノД`)・゜・。
綾奈さんが雅也さんの想いを受け止めたとしても
いずれ、雅也さんは綾奈さんの元から去ってしまうってことですよね。
それは会長の企みとなにか関係が?
うぬー、先が見えませぬ(*o*)
雅也さん、初恋ですかw
驚きの事実!
ウブなんですね、ウブww
って、これは死語でしょうか?(^^;
次回も楽しみにしております♪