ニコッとに初めて来たとき
突然、友達申請をされました。。
何が何だか分からないままOKしてしまいました。
？？？
何だろうってね。

で、もちろん、今は繋がりがありません。友だちを取り消すのも何だか罪悪感があるし、すごく若い人なので、まぁ、そのままにしています。

若い時、中学生や高校生の頃の、特に女の子の友だちの定義って
案外、めんどくさいんです。いや、大人になってもそうかなぁ。
秘密を共有したがったり、すべて同じでないと嫌だったり、グループに
なって排他的になったり、こういうの、かなり苦手なんです。

わたしはマメでないので、友だちは少ないんです。ずっと連絡とったり
あーだこうだの、話したい時期は過ぎた妙齢ってこともあるんですが＾＾；

最近知り合った人で、日に何度もメールが来て、最初はすごく親密なった
気分がして、嬉しかったのですが、そのうち、重くなりました。
しばらく意気投合したものの、離れてしまう結果になりました。

大人になればなるほど、全部分かり合えるってことは、とても労力がいる
ことになってきます。人って単純じゃないから、知って欲しい内容ほど
ニュアンスを伝えるのが難しい。
余白が必要なんです。
ココだけは知って、あとはね、片目をつぶりましょうっていう感じかな。

でも、学生時代からはやっぱり違います。
お互いの歴史があるから、なんとなく分かるんですね。
だから、ニコッとは別にして
友だち呼べるのは１０年以上続いた関係ということなるのかな。

友だちでいましょうね、なんて、確認なんかし合わず、
離れていても、また会ったり、なんとなく続く、そして話したくなる
時に意見が合わなくて対立しても、しばらくすれば、ああだった、こうだったと
違いを述べあう。それが１０年続けば、お互い、変わっていく姿も
辛い時期も、良い時期も、見ていた歴史に繋がります。

そして、一番大切なポイントは
たぶん、この人のここは敵わないな、っていうところを見つけたとき。
相手を尊敬することかもしれません。
人だから、悪いところは必ずあります。
欠点と長所は裏表、尊敬する部分を支えているのが悪い部分だったりするんですね。

そんな友だちに「尊敬してるよ」と最近言ったことがあります。
家業が自己破産して追い詰められている感じがしたから。
彼女は学生時代、ほんわかとした苦労知らずのお嬢さん育ちのように
思えました。
ところが、お父さんが難病を患っていて入退院を繰り返す家庭だったんです。それを一言も口に出しませんでした。
彼女が二十歳になる前に、お父さんが亡くなって、その事実を知りました。
後日、そのことについて長く話し合った思い出があります。

なぜ、誰にも言わなかったのか。
言っても現実は変わらなかったし、ずっとそうだったから
だそうです。
治療方法のない難病に蝕まれ、歳を重ねるごとに悪くなっていく
父親を見続けることは、そうとう辛かったに違いありません。
そんな暗さを出さなかったことは
なかなかできることではありません。

その時感じた尊敬の想いを、十数年かたって初めて口に出しました。
彼女の色白の顔が、わたしをしばらく見つめて
瞳が揺れたように滲んでいきます。
わたしは気付かないように、視線を落とし
「だから、きっと大丈夫よ」と続け
乗り越えられる、と胸の中で願いながら
目の前のケーキをフォークに乗せて
パクリと食べました。

年に二回くらいしか会わないし、メールも月に１，２回しかありませんが
彼女は大切な友だちのひとりです。