伝えたい言葉16 前編
- カテゴリ:自作小説
- 2012/01/24 23:32:00
ピンポーン。
諒一の指がインターフォンを押すと同時に、ドアの向こうで音がした。
『はい。』
「すみません、突然。澤井綾奈の家の者ですが…。」
インターフォンを押したのは諒一だが、何故か答えたのは叶斗である。
『あぁ。ちょっと待ってくれるかい?すぐに開けるよ。」
応じる声は落ち着いた男性のそれで、それが諒一にはどことなく悔しく感じる。二人が静かに待っていると、程なくしてガチャンと、玄関の施錠が外された。
「やぁ、昨日ぶりだね。諒一くん、叶斗くん。」
ズバリと名前を当てられて、「うっ…。」と気勢がそがれたが、それも一瞬のことだ。
「すみません。アヤの事で話があるんですけど…。」
「うん。来ると思ってたよ。―――とりあえず、中にどうぞ?」
別段どうということはないように普通になかに通される。突然の来訪に戸惑いを見せると思ていた二人は、少し躊躇した後、部屋へあがらせてもらうことにした。
どちらにしても、綾奈がこの部屋でどういう時間を過ごしているのか気になる二人である。そうなれば、部屋の中に入れてもらうのが一番だろう。
「とりあえず、リビングのソファに座っててくれるかい?飲み物はコーヒーでいいかな?」
(この部屋の間取りはアヤの部屋と同じなんだな。)
そんなことが諒一の頭をよぎる。
間取りは同じとはいえ、あらゆる物が綾奈の部屋とは違っている。家具が最低限しか用意していない綾奈とは違い、ソファ一つ、テーブル一つをとってもこの部屋の方が格段に上だ。
「はい、どうぞ。」
ソファに座部屋を見回していた諒一は、その声につられるように意識をここに戻した。
一方叶斗の方は、家具の違いなど気にしていないように雅也に視線を向けている。
「何故、僕がブラックで兄がミルク入りだということを知っているのですか?」
叶斗の言葉に気づいたように、諒一の視線が部屋の家具から目の前に置かれたコーヒーへと移す。確かに叶斗のコーヒーカップには何も添えられず、諒一の方にはフレッシュが一つ添えられていた。
「あぁ。澤井さんから君たちの話を聞いているからね。」
事も無げに言う。
「アヤから?」
「そうだ。君が澤井さんを悩ませていることも聞いているよ、諒一くん?」
まっすぐに射抜くような視線を諒一に向ける雅也に、諒一はカチンときた。
「あんたに何が分かる?俺たち家族の事なんて何一つ知らないだろ?それにアヤが知り合ってたかだか数か月のあんたに、そんな話をしたりしないだろっ。」
けんか腰に前のめりになる諒一だが、雅也は平然としたものだ。
「澤井さんと初めて出逢ったのは確かに滝野コーポレーションだけど、知り合ったのは一年以上も前の事だからね。君たち二人の事を澤井さんがどう思っているのか、どれほど大切にしているかはちゃんと聞いているのよ。それこそ知り合って数ヶ月の仲じゃないからね。」
そう。雅也は綾奈に出逢った時のことを今でも鮮明に思い出せるのだ。綾奈に出逢うまでモノクロだった雅也の世界が、鮮やかな色彩に彩られた様になったのだ。―――忘れるはずがない。

























雅也は一応、大人なのでいろんな経験をしているはず。
高校生に負けてては綾奈は勝ち取れませんからw
強行突破になるかはお楽しみにしててくださいませ。
雅也、落ち着きありますか?
大人な感じに書けてるといいんですけど…。
いつもコメント感謝です^^
ひた隠しているんでしょうか?
弟くんたちはかなりガンガン来てますが・・・。
雅也さんに対してどんな判断を下すのか
気になります><
雅也さんはまず、この弟くんたちを落とさなくては
綾奈さんにたどり着けませんからねー。
でも、強行突破で突っ走るところも見たい気がしますけど('-'*)
雅也さん、落ち着きすぎてるんですものw