Nicotto Town



金子みすゞ童謡集


の文庫本を買いました。

東日本大震災で一躍脚光を浴びた
女流新人です。

「あそうぼう」っていうと。
「あそうう」っていう。

綺麗でやさしい言葉で
深い詩を書いた人でした。

『歴史ヒストリア』でも紹介されており
ようやく録画したものを観ました。

薄倖な女性だったのですね。
一番の悲劇は、結婚した夫が最低だったこと。
働かず女郎通いで、妻に病までうつしてしまうんです。

彼女の才能を妬み
詩を書くことを禁じます。

床に伏した娘を、このままでは死んでしまうと
母が離婚させました。

幼い娘を連れて実家に戻ったものの
昭和の初め、養育権は父親にしか認められていませんでした。
娘を連れ帰ると宣言した夫に逆らうことはできません。

娘の将来を思い、抵抗する為に
彼女は自ら命を絶ちました。
享年万26歳の若さでした。


現行の著作権法は死後50年後に失効するとなっています。
金子みすゞの最初の詩集が出たのが、死後54年後。
すでに失効していると考えられます。

近年に見事に甦った彼女の詩。
何の恩恵も受けなかったことになります。
それではあんまりだと、特別なケースとして
遺族に著作料の一定金額を支払う
金子みすゞ著作保存会を作ったそうです。

ハルキ文庫のあとがきを読んで
心がぽっと温まりました。

遺族とは、たぶん高齢となった金子みすゞの娘さんのことでしょう。
歴史ヒストリアの最後の登場されていました。

自分はいらない存在だったんだ。
だから母は自殺したんだと思って生きてきました。
でも、違ったんですね。
と言われていました。

最後にどきりとする詩をひとつだけ。


海とかもめ

海は青いとおもってた、
かもめは白いとおもってた。

だのに、今見る、この海も、
かもめの翅も、ねずみ色。

みんな知ってるとおもってた、
だけどもそれはうそでした。

空は青いと知ってます、
雪は白いと知ってます。

みんな見てます、知ってます、
けれどもそれもうそかしら。

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2012/02/19 00:51
ゆみさん★コメントありがとうございます。

若くして逝ってしまった女流詩人と知ると
興味が湧いてきますね。
どれも、自身が一番辛い時期に書いた作品だと思うと
違った見方も出来て、切なくなるものの
一昔前、女性の生き方の制約が切なくなってきます。。
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2012/02/12 16:47
昨日本屋に行き、ちょうどこの本を見かけたので、
買おうかどうか迷いましたが違う本を購入してしまいました。
こんな事が書かれていたなら買うべきでした。
才能があったのにあまりの若さで亡くなってしまうなんて残念でしたね。
もっと生きて良い作品を読みたかったと思いました。
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2012/02/12 12:07
KOOLKATさん★コメントありがとうございます。

改めて調べてみると、いろいろありそうです。
著作権問題。

印税の一部は遺族である高齢の娘さんに渡されているようです。
娘さんが人生が苦労多きものだったようで
らてぃあさんのコメから生活保護を受けられていたようです。

ただ、保存会を設立した人が初期に尽力した人ではなく
利益を一人占めしているのではないか。。
そんな疑惑もあるようです。。。

当時、与謝野晶子と共に唯一認めらた女流詩人で
詩で食べて行く道もあったそうですが
本人は内気な性格であられたようで、親の勧められた結婚を
選んでしまったようです。

ここがね、ちょっとばかり残念です。。

時代を考えると、女一人筆で生きて行く覚悟は
相当の決意がないと無理だったのかもしれませんね。。
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2012/02/12 11:58
ルルさん★コメントありがとうございます。

子供時代、早くお父様を亡くし、生活の為に働きづめの母に
かまってもらえなかった寂しさを
自然や魚に心を向け、弱者に寄り添う優しさを育んでいかれたようです。

わたしも名前は知っていたものの
そんなに若い女性だとは知りませんでした。

優しい言葉の数々が、一番辛い時期に紡がれたのも
ちょっと哀しい思いがします。。
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2012/02/11 15:08
アタシの大好きな青空文庫では見かけなったので、ちょっとぐぐってみたら

青空文庫公式サイトでは 「作者の死後、関係者の努力によって発掘された経緯を踏まえ、
取り組むか否か検討中」 としている。

とウィキにありました。
遺族の方のためにもちゃんと検討して欲しいです。

昔の女流作家は皆さん激動というか、壮絶というか
人並みならない苦労をしてますよね。
命を絶つしか、戦う術がなかったのかと考えると切ないです。
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2012/02/11 14:39
金子みすゞさん、お名前を聞いても分からなかったけれど(無知で恥ずかしい^^)
あのACのCMの詩を書かれた方だったのね^^

震災の時のCMの詩(あそぼう~)は相手を変えようとするのではなく自分が変わることで相手も変わっていく。
哲学的だけどやわらかい身近な言葉で綴っていて耳に残る詩だわと思って聞いていました。
しかしそんなに若い方だったとは。。

手毬ちゃんの下のコメに書かれていた詩も、どれも心に残るあたたかい詩ね^^
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2012/02/11 13:47
うさたさん★コメントありがとうございます。

鯨漁の街だったそうです。
彼女の詩に、お魚が良く出てきます。

何も悪いことをしていないのに
食べられてかわいそう。
という、お魚視点です。
弱者に寄り添う気持ちが溢れています。

山口は一度、鍾乳洞を、
確か社内旅行で行った記憶があります。
わたしも、もう一度訪ねてみたいですね。
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2012/02/10 23:38
金子みすゞは萩の近くの出身ですね。
一時期JR西日本がやたらと宣伝していました。
関西からはJR西日本の営業地域で一番遠くなりますからね。
一度行ってみたいものです。
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2012/02/09 18:54
らてぃあさん★コメントありがとうございます。

らてぃあさんのコメで、保存会なるものに、ちょっとした違和感を感じ
ググってみたら、いろいろ出てきますね。
結果的には娘さんに著作料が行くことは良かった思います。
いろいろあるんですね。。
綺麗ごとばかりではないんだなぁと。。
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2012/02/09 18:51
歌穂さん★コメントありがとうございます。

文庫本でお手頃価格、
あそぼうの詩は入っていたにのですが
入門編にはちょうどいいかと思いました。

やさしい言葉なのに
大人も深く考えさせられるものを
含んでいますね。。
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2012/02/09 18:50
亀吉さん★コメントありがとうございます。

順番がおかしくなってごめんなさい^^;

心に残る詩でしたね。
当時CMが規制されていたので
よく流れました。

易しい、優しい
言葉で心に残る詩でしたね。
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2012/02/09 18:47
honeyさん★コメントありがとうございます。

今、ブレイクしていますからね。
本屋さんで文庫を見つけたんです。
お手頃値段だったので、手がでました。

たぶんですが
生きにくいと感じる
世間という、一体誰なのかわからない者に対しての
違和感表明のような気がします。

世間体を気にする母に
世間は人を不幸にしても
幸せにはしてくれへんよ!って
若い頃大喧嘩してましたww

いろんなところで
本当を見つめようとしたら
物事が逆に見えてくるのかもしれませんね。
とてもしんどいことですが。。
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2012/02/09 18:41
たいさん★コメントありがとうございます。

文学苦手の文学部さんですかw
何となく、それ、分かる気がします。

音楽も言葉のひとつでしょうね。
詩の言葉はひとつでも
解釈がそれぞれに任させるから
無限大です。
音楽がそれをまとめやすく
入り易い入り口を開いてくれる
水先案内人かもしれません。

朗読会とバイオリンから受ける想像ですが。。
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2012/02/09 18:38
アリオンさん★コメントありがとうございます。

わたしは何が好きかなぁ。。
一番かどうかは分からないのですが


草原の夜

ひるまは牛がそこにいて、
青草たべていたところ。

夜ふけて
月の光があるいてる。

月の光がさわるとき、
草はすっすとまた伸びる。
あしたも御馳走してやろと。

ひるま子どもがそこにいて、
お花をつんでいたところ。

夜ふけて、
天使がひとりあるいてる。

天使の足のふむところ、
かわりの花がまたひらく、
あしたも子供に見せようと。
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2012/02/09 18:31
アッシュさん★コメントありがとうございます。

お加減はいかがですか。。

暗い詩ではなくて
なんていうんでしょう。
弱いものへの慈しみの眼差しが溢れているような
やさしい言葉ですよ。
ちょっと癒されるかもですw

お大事にしてくださいね。
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2012/02/09 18:28
大喜さん★コメントありがとうございます。

ちょっと気になったので著作権保存会をググってみました。
なんともね。。疑惑もあるようですね。
ここまで爆発的にブレイクすると
売れる。。はおカネになる、ですから
どこまでが真偽がわかりませんが、一理あり、
なんだかなぁ。。。です。

綺麗ごとでは生きてはいけませんが
綺麗ごとにしてしまうのも、やっぱり胡散臭いか。。
で、こちらに反論がありました。
内容はあえて書きません。

しかし、どれだけの額がご遺族に渡り
そしてそれがいつまで続くのか。。がポイントかもしれませんね。
詳細はこちらで。。
http://takatoo.blog34.fc2.com/blog-entry-52.html
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2012/02/08 23:58
娘さんにとっては良かったでしょうね。今いろいろなHPでしらべたら、娘さんは高齢で生活保護もうけておられたようです。
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2012/02/08 22:00
心に訴えかける詩ですよね。
震災のときに始めて知りました。
私も見かけたら、買いたいと思います。
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2012/02/08 21:11
金子みすゞは(一度で変換された!)ずっと前から知っています。
でも書いたものについてはよく知りませんでした。
流行ると読みたくなくなるのですw

これと同じことを芥川龍之介が書いているけど、おそらく両者に接点はないと思います。

昭和の初めに不本意な形で筆を折った尾崎翠という作家は、
ある作品の中の登場人物(自称詩人なのですが)に、「からすは白い」と言わせています。
尾崎翠も金子みすゞの詩を読んでいたとは思えません。
不思議な繋がりを感じます。
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2012/02/08 20:01
文学苦手の文学部出が珍しいコメントです。

10年ほど前に、田村亮朗読、ヴァイオリン・フルート・ピアノ演奏付きのコンサートに行きました。
私の目的はヴァイオリニストの梅津美葉さんでした。
私からすると、懐かしい名前です。
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2012/02/08 19:10
テレビで流れてた詩は良かったですね。
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2012/02/08 19:04
わたしも持ってます

「雪」 が一番好きです


誰も知らない野の果で
青い小鳥が死にました
   さむいさむいくれ方に

そのなきがらを埋めよとて
お空は雪を撒きました
   ふかくふかく音もなく

人は知らねど人里の
家もおともにたちました
   しろい しろい被衣着て

やがてほのぼのあくる朝
空はみごとに晴れました
あおく あおく うつくしく

小さいきれいなたましいの
神さまのお国へゆくみちを
   ひろくひろくあけようと

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2012/02/08 11:18
名前ぐらいは聞いたことあります。
けど、よくは知らない。
絵に描いたような薄幸な人ですね。
インフルで弱っている時には、触れないでおこうw
アバター
2012/02/08 01:09
私も歴史ヒストリア(間違えないぞ!ヽ(*´∀`)ノ)の金子みすゞの特集は随分前に観ました。

最後の詩は・・・心の有り様で見る風景は違って見えるのでしょうね?

法も制度も国も弱い立場の人間の幸せのためにあるべきではないか!
されど、往々にして、権力者側に有利に働くのは人間が罪深い証明だろうか?

ほんの少し、惻隠の情を持つ古き良き日本人の心を金子みすゞ著作保存会の件を
知って慰められました。

年間3万人の自殺者が14年連続で続いている国は異常だよ!!




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