Nicotto Town


テスト公開


イラン・パキスタン・アフガンが協力強化

 【ニューデリー=岩城聡】イランとパキスタン、アフガニスタン3カ国の大統領が17日、パキスタンの首都イスラマバードでテロ対策や経済関係などを協議し、各分野での協力強化で合意した。イランのアハマディネジャド大統領は終了後に記者会見し「我々の地域を支配しようと決意している国々があるが、干渉を許すべきではない」と力説。核開発を巡り米欧との対立が先鋭化する中、近隣イスラム国家との連携に動く姿勢を強調した。

 今回の協議を契機として対テロ戦争の最前線にあるアフガンの復興プロセスなどでイラン、パキスタンの影響力が強まる可能性もある。今後の展開には米国も神経をとがらせそうだ。

 3大統領の協議は16日から2日間にわたり開催。貿易促進のための相互の特恵関税制度や自由貿易協定(FTA)締結への準備を進めることで一致した。アフガンの復興推進や安全保障、テロ対策分野の協力強化などもうたった共同声明を発表。その中で「国内問題は相互利益、相互尊重、内政不干渉という基本を継続する」と明記した。

 アハマディネジャド氏は会見で「(3国に)根本的な問題など存在しない。全ての問題は外部から持ち込まれる」とも指摘。地域が絶えず欧米列強のパワーゲームに翻弄されてきたという認識を強調し、イランへの経済制裁を進める欧米の動きを「内政干渉」だとして反感をあらわにした。

 今回の協議の背景には、濃縮ウランを製造する新型遠心分離機稼働など欧米の批判を無視して核開発を続ける強硬路線を打ち出すイランの戦略がある。

 パキスタンはザルダリ大統領の汚職疑惑を機に反米感情が強い軍部の発言力が拡大して対米関係が冷え込みつつある。アフガンは2014年末までの完全撤収に向けた米軍が段階的に撤収作業を始めているが、イスラム原理主義の反政府武装勢力タリバンのテロが頻発。国内の治安維持へ周辺国の協力を得たいという思いがある。

 こうした事情をにらみ、アハマディネジャド氏は国際社会での孤立を避ける策としてパキスタン、アフガンとの大統領協議を働きかけたとみられる。アフガンのカルザイ大統領もパキスタン入りし、3カ国の利害が一致する形で実現した。イランの核開発に関する協議でのやりとりは明らかにしていない。ホスト国パキスタンはイランに核技術を過去に提供した経緯もあり、踏み込んだ議論を避けたとみられる。


http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE3E5E2E4E58DE3E5E2E0E0E2E3E09494E3E2E2E2;at=DGXZZO0195570008122009000000

#日記広場:ニュース




月別アーカイブ

2025

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010


Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.