深冬さんの日記 | ニコッとタウン

学校の怪談

カテゴリ：日記
2012/03/13 05:14:16

ウチの通っていた小学校にも例に漏れず「怪談」がいくつかありました。

内容は「大きな鏡に見た人の死ぬ時の顔が映る」「音楽室の肖像画の目が動く」「馬の全身骨格標本が夜中に走る」「校舎の外の使用禁止のトイレを使うと女の子の声がする」などという恐らく皆さんの通っていた学校にもあったものと　さほどの差はないと思います。

ただ　この小学校は創立百年以上の歴史があり、３個ある校舎の内　１個はまだ戦前に建築された木造校舎で　しかも怪談はこの木造の校舎に集中していたので　当時のウチらには大変恐ろしく　移動教室でもない限りは　ほとんど立ち入ることは無く　いつも人気がなかったことを覚えております。

ただ怪談自体は古くからあったそうなのですが　実際に「見た！」という話は聞いたことはなかったのですけれども・・・・

さて　ウチらが卒業して数年後　この古い木造校舎を取り壊すことになりました、さすがに老朽化がひどく　危険になったためだそうです。

ところが解体中に業者の人が　あるものを見つけたのです。それは女の子の人形です。

金色の美しい髪の青い目をした可愛らしい外国の女の子の人形が　大事に箱にいれられて　まるで隠されるかのようにしまい込まれていたと言うのです。

業者の人も扱いに困り　小学校側に届けたのですが　１番長く勤めている先生も　その人形については何も知りませんでした。

先生方も何かいわくのあるものかと調べたところ次のようなことが分かったそうです。

この人形は「青い目の人形」と呼ばれ　まだ戦争前にアメリカと日本の親善として日本の小学校に１万体ほど送られ大事にされていたそうです。

ところが第二次世界大戦が始まると一転して「敵国アメリカの人形である」という憎しみの対象になり全国で心無い大人達に　破壊され燃やされ　大事にしていた子供達を非常に悲しませたそうです。

そして記録を辿ると確かに　その小学校にも「青い目の人形」が１体贈られていたのですが　全国で人形が壊され始めた頃に　いきなり紛失してしまいそれっきりになってしまっていたそうです・・・・

当時を知る人の話だと　もしその人形が隠されていたのであれば、恐らくは当時の先生方が生徒たちの大事にしていた人形を守るために紛失したことにし、隠したのではなかろうかとのこと、もしそんなことが発覚すれば大変なことになることも顧みずにです・・・・・・

道端で「戦争反対」とつぶやいただけでも逮捕される　そんな時代だったそうです・・・・

ここまで記事を読んで　ウチはふと思いました

◎なぜか　木造校舎のみに怪談が集中しているコト

◎古くから伝えられてるはずなのに「見た！」という話がまったくないコト

◎授業では使用せず、生徒たちが恐れているにもかかわらず　馬の全身骨格標本がドーンと数十年もおいてあり木造校舎を更なる　恐怖スポットにしていたコト（他の小学校には多分無いですよね？「ウチにはあった！」って方います？）

ウチの小学校に伝わっていた怪談は　もしかしたら「青い目の人形」を隠した心優しい先生たちが「次にこの人形が太陽を見るときは　また子供たちに可愛がってもらえる平和な時代になっていますように・・・・、その時が来るまでは　だれにも見つかりませんように・・」との願いを込めて作り出されたのではないか？木造校舎に生徒たちが近寄らないように・・・・もしそーだったらステキだなぁ・・・・・な～んて考えたりしました。