Nicotto Town



ハリケーンの物語

ザ・ハリケーン
  サム・チェイトン、テリー・スウィントン
  楠木成文 訳


1966年6月17日未明、ニュージャージー州パターソンの
「ラファイエット・バー&グリル」で白人4名が銃で撃たれ、
3名が死亡する、という事件が発生する。

多くの試合で素早くノックアウト勝利を収めたことから
「ハリケーン」
と呼ばれた黒人プロボクサーのルービン・カーターは、
この事件の容疑者として逮捕されてしまう。

ルービンには事件とは無関係、という証拠があったものの、
検察側の情報の隠蔽と証拠の捏造により三重の終身刑を
宣告されてしまう。

人種偏見犯人検挙の圧力の「生贄」にされてしまったのだ。

が、検察は、大きな間違いを犯す。
「ハリケーン」の不屈の意志を読み違えていたのだ。

こうして、ルービン・”ハリケーン”・カーターの長い闘いが始まる。

ルービンは獄中で「第16ラウンド」を執筆。
その著作がボブ・ディランモハメド・アリなどの大物を
動かし、再審理が行われるが、なぜか判決は覆らない。

そして数年後。

ルービンの闘いとは全く関係ないところで、カナダ人の
8人組は、黒人少年レズラに出会う。

十分な教育は受けていないものの、レズラの聡明さに
気がついたカナダ人8人組は彼を引き取り、教育を始める。

その教材の中の一つに「第16ラウンド」があった。

その本を読み、出来事がまだ現在進行形のものである
ことに驚くレズラとカナダ人8人組。
レズラの強い希望でハリケーンと面会した事が新たな
救済活動の始まりとなる。

怖ろしいのは「人種差別」による偏見
人を「個人」ではなく「黒人」「白人」などとグループで
捉えた時、ここまで愚かになれるのか、と驚く。
が、これはアメリカに特有の現象ではなく、どの国でも
似たり寄ったりなのだろう。

「自分は悪くない。悪いのは”奴ら”だ」
という発想は、便利で陥りやすい発想だけに危険でもある。

自分は「差別とは無縁」と胸を張って言う事はできないが、
少なくとも「差別」を煽る人達の言説には、すぐ気がつく
ようにしたい。

アバター
2012/03/28 00:22
見た目より中身は、全くその通りです。

が、最近は
「見た目重視」
「言った者、勝ち」
のような風潮が気になります。
アバター
2012/03/27 23:06
見かけでなく、中身をみたいです。
アバター
2012/03/26 22:56
「ラベル」を貼ってしまうと、実際は違っていたとしても、そう見えてしまいますね。

そうでなくても、最近は(無理矢理にでも)一言でバシッと言う人の方が受けるような感じがします。

なんでもかんでも、という訳にはいかないですが、自分にとっては流せない事くらいは、「ラベル」を疑ってみるようにしたいです。
アバター
2012/03/25 23:42
ヒトへのラベル貼りは、戒めなくては(汗)。
でも、それが人間の本性かしら・・・。
神とは違い、不完全な存在ですもの、人間って。。





月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.