ドラマ【平清盛】
- カテゴリ:テレビ
- 2012/03/26 12:37:54
【感想】今週の清盛さんは、義朝都に帰る、璋子逝く、清盛の再婚、の3本でした。清盛と義朝の恋愛譚は対照的で面白かったですね。関東で暴れ回り、成長して完全に大人になった義朝は、女を口説くのも自信たっぷりな俺様風。それにひきかえ清盛は、「もうおまえでいい」とか、全然女心をわかってないというか、正直すぎるw まさか時子が清盛を好きだったとは、私もわかりませんでしたが…。きっとあれですね。恋愛に慣れていない女性が、恋に恋すると言いますか。相手が好きというよりも、恋をするというシチュエーションに恋焦がれていたのかもしれません。清盛の明子への熱烈なプロポーズを見て、自分もあんな風に殿方に思われたい!という強い願望が生まれ、それを清盛に対する恋と勘違いしてしまったのでしょう。しかし、恋愛というものはいい加減なもので、きっかけが勘違いだとしても、そのうち本物の恋になってしまうことがあるんですよね。例えばまったく気にもかけていなかった人に対し、誰かにあの人あなたのこと好きなんじゃない?とか言われて、それからすごく気になってしまったりとか。一方璋子の死はドラマチックでしたね~。白河院に育てられ、本気で人を愛することを知らなかった無邪気な小悪魔。どこか浮世離れしていて、鳥羽院はそんな彼女を心から愛してしまったのに、彼女の気持ちが自分を向かないことに痺れを切らし、他の女に走る。璋子も鳥羽院も本当に絶妙なキャスティングだったと思います。水仙を探し庭を這い回る鳥羽院や、病気が伝染るかもしれないのも気に留めず璋子を抱擁する鳥羽院など、もはやきれいを通り越して芸術的な映像だったと思います。このドラマの映像が汚い汚い言ってる人はバカなんだろうなと思いました。ただ、家成に璋子から引き離された時に鳥羽院が叫んだ「璋子!」というセリフに、トレンディドラマ臭が感じられたのは私だけだろうかw 璋子は最期に人を愛する気持ちがわかったと言ってしましたが、本当だったのでしょうか。ここまで尽くしてくれる鳥羽院への慰めだったのか。でも、璋子は性格的に嘘をつくことはできないので、本当に本当だったのでしょう。これから彼女の産んだ雅仁が大活躍するというのに、それを見ることができないのは残念ですよねぇ。最後の紀行のコーナーで、璋子のいた寺に義清も通っていたという話を聞き、義清まだふっきれてなかったのかと思っちゃいましたw 今回はいろいろ楽しかったなぁ。
彼女を見舞いに行くのは筋違いだと思い込んでいたのでしょうか。
それとも彼女の死期が近いことを知り、せめて水仙を見せてやりたいと
心から思ったのでしょうか。鳥羽院が璋子の最期を看取り、
死後磬を鳴らして死を悲しんだのは実話のようです。
私も「雀の子を犬君が逃がしつる。伏籠のうちに籠めたりつるものを」
のセリフにそんな意味が隠されているとは知りませんでした。
しかしこの時はまだ年端も行かぬ女の子だった紫の上が恋心を抱くはずもなく、
これは思わずロリータに欲情してしまった光源氏の気持ちなのでしょうかw
危篤状態なんだし、手に入るかどうかわからない水仙が届くのを待ってないで
すぐさま璋子のところへ飛んでいけばいいのに、と思ってしまった私は現代人(苦笑)
鳥羽院と璋子のパートが終了してしまって残念ですが
宮中ではこれから雅仁が大暴れするのですねw
時子が、明子と清盛が結婚する段階ですでに清盛の事を好きだったとは
全く気がつきませんでした!
源氏物語の若紫で侍女のいぬきが雀を逃がすエピソード(源氏との出会いの巻)は
大昔に古典の授業で習った覚えがありますが
伏籠の中にそんな思いが詰まっていたのですね・・・