Nicotto Town


ニャンニャ


入学式の想い出


 堕ちるところまで落ちたなぁーと、周囲のみんなが目が死んでる
とんでもない入学式。

 勉強が嫌いで、まぁズルズルしているうちに入れる大学なんぞ
なくて、学校推薦で底辺大学へ。
「どうせFランだしー」と自虐的な同級生はなんて暢気なのかしら
ここはFランクどころか、Jランクだよーー
 Jランクってのは、進学大学一覧に名前を掲載したくない塾や
予備校が丁寧にお断りしてくれる大学なんだから…

 ほとんどがAO入試ときたもんだ。AO入試なんて漢字で名前が
書けて、入学金が払えたら「アホでもOK」の略称だぞ。それでも
定員割れしないようにあれやこれやの高校生説明会でもってる
のがたいしたもんだよなぁ。

 という底辺大学だって、ちゃんとした教授はいるもので
「あー、まぁ学校としてもブランドは無いどころかマイナスだから
個人のスキルを伸ばすしかあるまいよ。どっちにしろ、このご時勢
にだ、一流私立とたいして変らん学費を払える親を持ってるだけで
勝ち組と考えられないこともないだろう」
 おーーい、いいのかそんな発言と正直ぶりにビックリ

 一年生といえ、その気になったら目が死んでる3年や4年より
使えるはずだというとんでもない理念を持つ教授。単位はないぞの
お試しゼミに1年希望者10人が参加。3ヶ月で6人に。
 この大学にもこんなに毛色のちがうのがいたんだーという驚きと
ともに1年の後期には、おそろしやプロジェクトの中核チームに。

 二年になったら、なぜか三年、四年のアドバイザーを私たちが
やってたりして。いいのかこれでと思いつつ教授の独自カリキュラム
で鍛えられ対外的にも好成績を残していました。

 というわけで、あの入学式って夢の中のような出来事ですね。
どうなるかわかんないけど、まぁあと二年、全力で勉強してみるかー
という気になっていますから…

 そして春、この目が死んじゃってる集団の中から、後釜を見つける
任務があたえられました。うん、昨年はゼロだったのよね。
6人ほど選抜したけど、みんな脱落しちゃったものね。さぁ、今年の
入学式、どうなるのかなぁ…





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