日本のステルス"心神"平成2...
- カテゴリ:日記
- 2012/04/09 20:28:43
平成12年に研究に着手した日の丸ステルス戦闘機「心神」が平成26年9月の初飛行を目指し、いよいよ組み立てを開始――。
航空自衛隊は昨年末、F4戦闘機の後継機に米製ステルス戦闘機F35A「ライトニングⅡ」を決めたが、国産メーカーも負けてはいない。技術研究本部が指揮する「先進技術実証機」(ATD―X、愛称「心神」)も3月28日、堂々と製造段階に移行した。
世界では米国のF22、F35、ロシアのPAKFA、中国の殲20(J20)などステルス戦闘機が開発されているが、「心神」はこれらに続くものとなる。
三菱重工業で同プロジェクトを指揮する浜田充プログラム・オフィス長は、「イメージは、相手から見つからない忍者のような航空機。高機動性に優れ、(攻撃を受けても)ひらりとかわすことができる」と話し、「エンジン排気口に付けた推力偏向パドルをかじに使うことで、通常なら失速する低速でも飛行を続けられる。さらに素早く機首方向を変えることも可能」という。
総額392億円が投入されて試作される単座・双発の「心神」の最大の特徴は、(1)電波を反射させないステルス形状、表面の電波吸収材などによる高ステルス性(2)アフターバーナーと推力偏向パドルによる高機動性――の2点だ。
このうち高機動性を実現するのは新開発の統合飛行制御システム「IFPC(IntegratedFlightPropulsionControl)」。パイロットがスティック1本で各翼と推力の向きを同時制御、従来では不可能だった高機動飛行を実現させる。
一方、高ステルス性能は、空自レーダーサイトや海自イージス艦が侵入してきたステルス戦闘機をどのように探知するか、その能力を見極めるとともに、今後の新レーダー開発の供試体としても活用が期待できる。
「心神」のスペックは重量約13トンという以外は公表されていないが、三菱重工業によれば、事前に製作された実物大模型(全長約14メートル、幅約9メートル)とほぼ同サイズになるという。
F22は全長19・5メートル、F35Aは同15・7メートルで、「心神」はかなり小型であることが分かる。同機が航空機ファンから"平成の零戦"と呼ばれている所以だ。
ただし、同機は試験用で高性能レーダーや電子戦機器、ウエポン類は搭載しない。このため、将来、実用機を開発するには胴体内にミサイル等を収納するスペースなどが必要で、機体は大きくなるかもしれない。
「心神」は、今後、2年間かけて製造が進められ、同時にパイロット養成もシミュレーターを使って実施される。機体完成を祝うロールアウト式を経て、平成26年9月に初飛行を実施し、「日の丸ステルス戦闘機」の将来の実現に向け、同機は推力を増してゆく。
http://www.asagumo-news.com/news/201204/120405/12040502.html