ワンコ侍
- カテゴリ:レシピ
- 2012/05/02 20:04:33
夜空の星が瞬く影で 悪の笑いがこだまする
街から街へと泣く人の 涙背負って始末旅
今宵も奴らが 天に代わりて悪を討つ
時は江戸 電子海を仁湖斗藩へ向けて進む船上に4つの影があった。
彼らこそ悪のニオイを嗅ぎ付けて、諸国を放浪する正義の軍団なのだが
お約束により、一般の旅人を装っている。
今回仁湖斗藩で彼らを待ち受けるものとは……。
「ご隠居ようやく着きましたな~ ここが仁湖斗藩ですよ」
「かくさん!のんきな事を言ってる場合ではないの! 悪のニオイがぷんぷんするなの」
「ほほ~早速か、さすがはワンコ侍! 鼻が利くのう~」
「クンクン…。みてー見てなの!」
「E CHI GO YA・・・。越後屋仁湖斗藩支店」
一同に戦慄が走った。
「おのれ越後屋め!こんなところにまで~」
「ここから悪のニオイがするなの~」
子連れワンコ侍が得意げに鼻を鳴らして見せた。
かくさんは、怒りに震えながら
「越後屋め!きっと悪代官とつるんで私腹を肥やしたり、
町娘をさらったり、幼稚園バスをジャックしてるにちがいないですぜ!」
「ご隠居さん!やられる前にやっちゃうなの!」
少し考えるフリをしながら、居眠りをしていたご隠居だったが
二人が怒っているみたいなので乗ることにした。
「…なんと卑怯極まりない! 特に証拠とかないけど成敗しちゃう?」
「望むところっすよ!」
「やっちゃうなの!」
「や~~~~!」
先手必勝とばかり、越後屋で暴れまくる3人
「オラオラ~悪ってのはこの程度か~?」
ドカバキグサッ!ドカバキサクッ!ガッチャーンガラガラ!
粗方破壊の限りを尽くしたところでご隠居はかくさんに耳打ちをした。
「そろそろ良いでしょう、かくさん例のアレを!」
「おっともうそんな時間でしたか? ははっ!…… ……ご隠居!」
かくさんの顔色が、見る見る青ざめていくのを見てご隠居にいやな予感がする。
「どっどうしました?」
(例のアレ、うっかりしたアイツが海に落としちゃって ご隠居がアイツを蹴り落として
「拾ってから泳いで来い!先に仁湖斗藩で待っておるからな」って言ってたじゃないですか!)
(!!??どうするの?アレなかったらウチらただの荒くれ者じゃん!)
(…ずらかりますか? ってワンコ侍いねぇ~)
ご隠居と、かくさんは素早く逃げ出した!▼
そのころ越後屋秘密厨房では……。秘密の作業が行われていた。
「本当にこっちからなの? チワ郎よ」
「ほらココ~甘くて美味しそうな匂いがするなの~」
「フフフそうだろうそうだろう~!業務用のやっすいキャラメルにミルクを加えじっくりと煮詰めると~
あら不思議!? 噂の茶畑牧場の生キャラメルの完成だ」
「すごいなの!すごいなの!」
「これで、がっぽりがっぽり、大儲け・・・って何奴??」
……ワンコ侍は辺りを見回した。▼
……ワンコ侍は理解できなかった。▼
「何キョロキョロしてやがる! オメーだ!オメー!」
用心棒先生は仲間を呼んだ。▼
「ネズミが紛れ込んでるぞ~いや、紛れ込んでいるのは犬だ!」
越後屋スタッフの皆さんが現れた!▼
「???一体どういうことで?」
「とにかく!!曲者だ~出あえ出あえ~~!!」
ゾロゾロと越後屋スタッフの皆さんが現れた。
そのため狭い越後屋秘密厨房はぎゅうぎゅう詰めになった。
「まてまて、ちょっと来すぎ! 動けないだろ」
「ちょっと半分ほど出ろって! ちょお押すなって」
「イタイイタイ…。泣いてる子供だっているんですよ!」
混乱が混乱を呼ぶ最中、チワ郎は泣いてしまった。
「ワォーン! コワイなのコワイなの!」
チワ郎は、懐から巨大な爆弾を取り出した!▼
ワンコ侍は爆弾をセットした▼
「ギャー本物の爆弾だ! ドクロのマーク書いてある!」
「ヤバイ逃げろ逃げろ~」
「まてまて偉い順だろココは、わしが先に逃げるんじゃ~」
「艦長は船と運命を共にしてください!」
越後屋秘密厨房は騒然となり、我先にとみんな逃げ出そうとしていた。
…越後屋スタッフ達は混乱している▼
・・・3
・・・2
・・・1
……BOMB!!
「もう悪いことはやめるのよ!」
黒焦げになった越後屋の皆さんは口から煙を出しながら謝罪した。
「すいませんでしたー」
こうしてご隠居たちの活躍により、仁湖斗藩に巣食う悪はひとつ退治された!
だが安心してはいけない! 第二、第三の越後屋はきっと現れるだろう。
その時はまた頼むぞ!子連れワンコ侍! 悪を蹴散らせ子連れワンコ侍!
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- さくら
- 2012/05/09 21:02
- ワンコ侍 0、もあったのですね、飛ばしていました。
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