奇跡という名のプレゼント
- カテゴリ:自作小説
- 2012/05/06 14:09:32
「蘭羅、僕、ずっと蘭羅のことが好きだったんだ」
そう言えたらどれだけ楽なんだろう。
どこにでもあるような告白。悪ふざけして言うようなセリフ。好きな人に言う言葉。
でも僕には言う権利がない。
人を傷つけてしまうから。
20歳まで生きれない人から告白されて、嬉しいやつなんかいない。
ましてや、蘭羅なんかには、絶対に言えない。
「輝石ーっ」
・・・あれ 蘭羅の声がする。
ガラッと大きな音を響かせ、病室に入ってきたのは、やっぱり蘭羅。
「なんだ・・・蘭羅か・・・」
「は!?何よせっかく来てあげたのに!」
だよな、蘭羅しかないよな、こんな獰猛な音を立てれる奴。
これ言ったら確実に殺される、とか思いながらも、心は発作の時より音を奏でていた。
「それよりいいお知らせ!」
「なんだよ・・・」
「なんと・・・・
輝石の退院が決まったの!」
え・・・・。って
「お前の弟だろ。紛らわしい」
蘭羅の弟も同名:輝石っていう名前。そいつも病気。俺より楽な方。
輝石って名前だと、みんな体が弱いのかって思ってしまう。
「いいじゃない。まだあの子小っちゃいんだよ?小学2年生なんだよ?
あんたより病状軽いんだから」
そう、この兄弟、歳が9つ離れている。
「で?」
「あんたが退院したら、またあの子と遊んであげて?学校全然言ってないから、友達がいないの、知ってるでしょ?あんたもそんないないんだから」
おいおい、失礼だと思わないのか?
「・・・いいよ。しゃーないな」
でも
、好きな女の頼みを、断ることはできない。
でも、このときはまだ思ってもみなかった。
蘭羅の弟、輝石が死ぬなんて。
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- Toy
- 2012/05/06 16:44
- たのしみ
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