新 ドラゴン日誌 5
- カテゴリ:日記
- 2012/05/11 15:28:26
「どうする?」
「キ…どうする気だ!?」
兜を頭に飾り、とぼとぼと歩き出した王女は、
「どうしよう?」
と、二人に聞き返した。
三人はゲーム広場に着いていたが、人通りもさほどなく、だれも王女になど目もくれない。
「僕、お腹が空いた」
王子はため息とともに、そうつぶやいた。
王女のお腹が鳴った。
お腹を減らした王女はベンチに座り込んだ。
見ると、前のほうからサンドイッチを持った人は歩いてくる。
「ピーちゃん、僕はあれが欲しいよ!」
「キ…お金は持ってきたのか?」
「お金?」
王女と王子が同時に言った。
「キ~…」
ピーちゃんがため息をつく。
その時突然王女の頭に軽い衝撃が走った。
「きゃ!」
慌てて王女が振り向くと、赤ん坊を抱いた女の人が、
「ごめんなさいね~」
と、慌てて謝った。
抱かれた赤ん坊を見た王女は、「あっ!」っと、自分の頭に手をやった。
髪飾りがない!
焦る母親さんが、赤ん坊のよだれまみれの手から髪飾りを取り上げようと奮戦している。
赤ん坊は母親の手をすり抜けて、あまつさえよだれにまみれた髪飾りを、口に入れて笑った。
「ごめんなさい!この子ったら、なんでも口に入れちゃって!」
平謝りに謝られて、王女は苦笑した。
とりあえずきれい好きな王女は、もう二度とその髪飾りを手に取りたくないと思ったので、
「それ、赤ちゃんにあげます。どうぞ」と、言ってしまった。
頭の上と、肩の上でかすかなため息が聞こえた。
「ごめんなさいね。どうもありがとう」
と言った母親がぱっと顔を明るくした。
「もしよかったら、これを召し上がりませんか?」
それは柏餅だった。
「い、いいんですか?」
「もちろんよ。こちらこそ、せっかくの髪飾りを台無しにしちゃって」
王女は、バイバイと手を振る赤ん坊に手を振りかえした。
赤ん坊が見えなくなると、王女と王子はもらった柏餅をさっそく食べようとしたが、ピーちゃんに止められた。
「キキキ…わらしべ、してるんだろう!!」
ひときわ大きなため息が、王子と王女の口をついた。
「お腹減ったよ~!!」
でも…わらしべだから食べられないんだね。
そろそろ、何かに変わらないと、ピーちゃんが癇癪を起しそうです^^:
天然姉弟…この苦労ピーちゃんのみぞ知るですね!
早くいい物に変わらないと、ピーちゃんの苦労が…^^:
ありがとう~!^^
私が食べたい…><
腹ペコ姉弟、ピーちゃんの苦労が思いやられます^^:
柏餅が手に入って良かったですね~
次は、何に変わるかな?((o(´∀`)o))ワクワク
王女と王子、憎めないキャラですね~^^
さて、何に変わるのかな♪^^
美味しそうだもの
保護者役のピーちゃんため息が聞こえてくるようです^^;
「チッ、手間のかかるヤツらだぜ」とでも言ってそうな(笑)
王子と王女、美味しいものにありつけるといいですね^^