米軍偽造品は「圧倒的に中国製」
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- 2012/05/24 20:35:20
【ワシントン時事】米軍が導入した装備から大量の偽造電子部品が見つかった問題で、米上院軍事委員会は22日までに、「偽造部品の供給源は中国が圧倒的だった」と結論付ける調査報告書をまとめた。調査を指示したレビン委員長(民主)は声明で「取り締まりの不備は明白だ」と中国当局を厳しく非難。国防総省と防衛産業にも防止策の強化を図るよう求めた。
報告書は、米メーカーが日本の防衛省の関与の下に、富士通に納入した電磁波障害除去フィルターに偽造とみられるトランジスタが使われていたケースがあることも指摘した。
約1年間にわたる調査では、ミサイル防衛(MD)システムの一つである戦域高高度地域防衛(THAAD)ミサイルや対潜ヘリコプター、輸送機に搭載されたコンピューター機器など計1800件で、100万個を超える偽造の疑いのある電子部品が発見された。
流通経路をたどったところ、7割超が中国を供給源としており、これに次ぐ英国とカナダも中国製偽造品の「再販拠点」として活用されていたことが判明。廃棄物から取り出した部品を再加工して新品に見せかけたり、複数の企業を介在させて製造元の特定を困難にしたりする例があった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012052300255