日米豪合同海上軍事演習が28日から
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- 2012/05/26 21:03:18
米国、日本、オーストラリアの三国で行う合同海上軍事演習の主要目的はグローバルな対ミサイル防衛のアジアのセグメントを組織することにある。6月6日から九州の海域で巨大な合同海上軍事演習が開始されるというニュースが流れると、ロシア人専門家たちはこのような見方を示した。演習には三国の所有する軍艦、潜水艦、対潜水艦パトロール航空機が参加する。
このように三国の艦隊が集まって行う合同演習は07年から開始された。ただし今回の演習は米国防総省が自国のMDのアジアのセグメントを創設する作業を開始して以来、初めて行われるものだ。ロシア国防省下の社会院のメンバーであり、雑誌「国家防衛」の編集長をつとめるイーゴリ・コロチェンコ氏はこの点に着目し、次のように語る。
「演習はMD分野の新たな可能性を広く見せ付けるためのものだ。こうした可能性を三国のいずれもの艦隊が持つことになる。米国はMDのアジアセグメントを活発に拡大しており、連盟国の軍事的なサポートだけでなく、この先、ミサイル防衛用の「イージス・システム」特に日本が参加することを期待している。専門家の間では、演習の目的は、中国が戦略核防衛で持つ可能性の評価を低くさせることにあるとささやかれている。」
地政学問題アカデミーのコンスタンチン・シモノフ第1副会長は、11年末米国が国家安全保障の新たな戦略を採択したことを指摘し、この中で中国は地政学的に主要な敵国として位置づけられていたことから、今回の演習は中国に拳を見せ付けるいいチャンスとなるとして、次のように語った。
「米国がアジア太平洋地域で構築するMDでは中国は対抗する対象として明確に示されている。今回行われる演習は軍事力、MD手段を応用するメカニズムを策定する上で三国に必要なものだ。なぜならばグローバルMDのアジアセグメントの特徴は、警戒管制システムおよび弾道ミサイル撃滅コンポネントを海軍力に強化することにあるからだ。
中国は自国の海軍力の増強に一層の力を注いでおり、これを見つめる米国はこの地域における自国の存在が現実的に危うくなっていると感じている。演習はこの地域において中国と軍事対立を余儀なくされた場合に必要なパートナーとの相互行動を習得するために実施される。」
アジアにおける合同軍事演習はその頻度と規模において、いうまでもなく世界でトップをいく。しかも常に新たなコンビネーション、参加国が誕生している。4月末、露中は黄海で過去最大規模の合同演習を行った。5月28日にはオーストラリアと韓国海軍が史上初の合同演習を行う。これは朝鮮半島南端部、済州島海域で実施され、軍艦、潜水艦ほか、米国のアジアにおけるMDで重要な要素となっているイージスシステムに加わる駆逐艦も参加する。
http://japanese.ruvr.ru/2012_05_24/beikoku-nihon-o-sutoraria-taichugoku-gunji-doumei-keisei/