Nicotto Town


シャチホコマスターへの道


タイムマシンはまだいらない


先日、偶然テレビから吹奏楽のジャズフュージョン系の曲が!

こ、この薄っぺらい和音の重ね方は・・・
2回生(大学のね)の時にアレンジした曲じゃないか~♪

今でこそ我が母校の吹奏楽部は有名になって予算も潤沢に使えるみたいだけど
私がいた時はまだまだ貧乏弱小クラブだった。
演奏会の資金は企業の運動会やスーパーのイベント、果ては競輪・競馬の
パレードまでこなしてみんなでお金を稼ぐ、そんな時代だった。

チアリーダーと一緒にお仕事に行くことも多かったが、彼女たちは自分が踊りたい曲を
リクエストするので、当然、譜面はない。
第一、最新曲なんて譜面自体が売ってない。

必然的に自分たちで吹奏楽用にアレンジすることになる。
テープとキーボード渡されて「これ、今週中に譜面にしてこい」と先輩から理不尽なことを
言われて「ええええええ!Σ(゚ロ゚;)」ってこともザラだった。

もちろん一介の文学部のバカな大学生だった私は、正式に編曲を勉強したことはない。
音感とセンスだけで譜面を書くのだ!
当然、なんか違う・・変・・・これアカンやろ・・・
という他部員からの指摘は常につきまとい、闇に葬られた曲は数知れずだw

そんな中、定期演奏会のステージドリルでチアリーダーが踊る曲、この曲については
どうしても私がアレンジすると志願して編曲したのだった。
ジャズ・フュージョン系の変なコードを多用した耳コピが難しい曲なのに、
なぜ自信を持って私がする!と宣言できたのか・・・
それはオリジナル楽器(エレキギターとかシンセ)のバンドスコアを持っていたからだ^^;

絵に描いたような貧乏学生で
「今日はコープB(学食で一番安い定食ね)も喰われへん・・金貸してクレ~」
「あんたなぁ・・返すあてがないんやから素直におごってって言いな!」
という会話が日常茶飯事だった私がどうやってスコアを入手したのか全く記憶にない^^;

スコアがあるから、あとは楽器に割り振って譜面を書くだけだから楽勝~♪
と思って書き始めたが、実際にはかなり甘かったことを知ることになる。
使ってる音は合ってる・・・でも和音が和音としてカタマリに聞こえない。
音が分散して薄っぺらく聞こえてしまう。やっぱりちゃんと勉強してないと無理か^^;

とは言うものの、結構気楽に構えてた。
「この音、ボーン(トロンボーンね)やったら高すぎるかなぁ」
とボーンの同回生に聞いてみる。
金管楽器の場合、高い音、つまりハイトーンを出すのは難しいからだ。
「○○さん(4回生)やったら出せると思う」と答えが返ってきたので、
「じゃあこれでいこう^^」と安直に答える私。
その場にいた部員一同が「えええええええ!Σ(゚ロ゚;)そ、そんなんでええの?」
ってあきれる・・・
こんな感じで各パートの譜面を起こしていった。

間奏のギターソロのところは、そのままアルトサックスのソロにする。
理由は「△△さん(4回生の先輩ね)やったら吹けるやろ」ただ、それだけ^^;
案の定、譜面を見せたら、△△さんは固まった^^;
でも練習して吹ききったのはすごかったな・・・とても真似できない^^;

本当は当初、自分のソロにして目立とう!としたけど、いざ譜面を起こしてみて、
これを吹くのは「俺には無理や!」と断念したのはここだけのヒミツだ^^;

そしていよいよ合奏。
今ならPC使って音楽ソフトで事前に音の確認ができると思うけど、
当時はもちろんそんなのはない。
実際に合奏してみないと、どんな感じの曲に仕上がってるかわからない。

指揮棒を持って、構えて、振り上げて、息を止める・・・最初の音が出るまでの
コンマ数秒がたまらなく好きだったな・・・
大抵はイメージどおりじゃなくて「次回の合奏までに修正してきますぅ・・;;」だったけど^^;

で、テレビから流れてきた曲。
だいぶ違うところはある。でも楽器の重ね方というかクセみたいなのは似てる・・・
その後、検索してみると、結構いっぱいYoutubeに動画があった。
無茶なソロのところは、簡単なメロディに変更してある。複数楽器のユニゾン。
ちゃんとした譜面が出てるみたいだ。

おぉ!適当なアレンジだった割に楽器の使い方はほぼ正解だったのか^^
学生バンドでは楽譜の貸し借りは当たり前だったから、どこかで回り回って
アレンジャーが参考にしたのかな・・・とも思ったけど、まあ結局は誰が譜面書いても
基本的には似たようなものになるか・・・という気もする^^;

しかし、吹奏楽には向かない曲だよなぁ・・と思いながら、ヘタな学生の演奏の
動画を見ていると・・・

涙が出てきた。

演奏してるメンバーの顔が、当時のクラブの仲間たちの顔とダブってみえる。
クラリネットのあの子、トランペットのあいつ、そしてサックス吹いてる私・・・
バンドとしては下手くそだったけど、一生懸命だったな・・・

1年のうち350日は楽器を吹いてたあの頃、何でも持っていたような気がする。
それは今欲しくても決して手に入らないもの。
将来の不安なんて微塵もなくて、ただただ楽しくて仕方ない日々。
バカだったよなぁと思う反面、当時が眩しくて仕方ない時もある。

あの頃なりたかった大人に、今なれているだろうか・・・

だめだな、絶対なれてない。

少しずつ、少しずつ失っていく。
失ったものの大きさを考えれば、ここで負ける訳にはいかない、
そう思って歯を食いしばって頑張った時期もあった。
でも現実はそんなに甘くない。いっぱいあった夢は、あの時の約束は、
ひとつひとつウソに変わっていく。
気がつけば、空っぽの心を抱えた私一人がぽつんといるだけだ。

もしタイムマシンが発明されたとしても
今はまだあの頃の自分に会いにいけない。

今会いに行っても、脳天気な大学生の私に逆に励まされるのがオチだw
「社会に出ていろんな辛いことがあっても、大丈夫、心配すんな」って
昔の私に笑顔で言える日が来るまで、タイムマシンはまだいらない。

そんな日は本当に来るのか・・・不安で押しつぶされそうな時もある。
なぜ仕事を続けるのか、なんのために生きてるのか、その他もろもろを自問自答して
眠れない夜もある。
でも、生きれてばいろいろあるさ、もうちょっとだけ頑張ってみようと前向きな日もある。
泣き言を言えているうちはまだ大丈夫だなと客観視してる自分もいる^^;
人生の答えは見つけるんじゃなくて自分で作るもんだろって説教するもう一人の私もいる^^;

立ち止まることは許されなくても、たまには振り返ってみてもいいよね?
たまには、あの頃なりたかった自分を少し思い出してみようと思う。
もう手遅れかもしれないけど・・・^^;

でももし本当にタイムマシンが発明されて、タイムトラベルが可能になったとしても、
イジワルな私のことだから、昔の自分に会いに行かずに、恐竜を見るために1億年前に
飛ぶ可能性大だな^^;

アバター
2012/06/02 20:44
ブログ拝見しながら、学生時代の自分を思い返していました
楽器はできないけれど、管弦楽部とかの友だちをさんざんみてるので、なんとなく雰囲気は伝わりました
楽譜もまともに読めないσ(゚∀゚*)♪ですケドw

すごーく頑張ってた自分が恥ずかしいけど、誇れる、そんなときがいつか必ず来ますよね^^
私も頑張らなくちゃあ 

タイムマシンが実用化になったら、自分じゃなくて、音信不通の友だちとか亡くなった先生に会いに行きたいです~
アバター
2012/06/02 14:28
本当に今の自分はこれで良いのか?と私も思うよ。
夢も希望も失って、なんで頑張って働かなくちゃいけないの?ってね。
毎日仕事で疲れてさ、こんなはずじゃなかったんだけど…
どうにもならないね。

私もタイムマシンがあったら自分に会わないで古代に行きたいわww




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