Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


『敦盛』


今日は午前中に父上のお墓参り。
命日のちょうど一ヶ月後になってしまいました。
許されよ、父上。

その後、いつものように地魚のお寿司を
ランチ値段で食べさせてくれるお店で昼食。

一度自宅に戻り、夏場に備えて髪をカット。

この姿通りの髪型です。

そして、夕方は
最近毎月1回、見るようにしている、能・狂言。

今日の能は、『敦盛』です。

これは見応えがありました。

能面には「十六」という若武者の面があるのですが、
この面は、この『敦盛』のために作られたもの。

話はいきなり平家物語、
一ノ谷の合戦で、
源氏に攻められた平氏は海へ逃亡しようとしますが、
十六歳の平敦盛は、自身が愛用する笛を取りに戻ったために、
舟に乗り遅れて、源氏方の武将・熊谷次郎直実に討たれてしまいます。

その熊谷次郎直実が出家し、
蓮生法師と名を変えて、
敦盛の菩提を弔おうと須磨の浦(兵庫県の須磨海岸)を訪れれば、
そこに現れる敦盛の霊…

いわゆる修羅物、
武士の霊が修羅道に堕ちて、
あの世でも、もがき苦しんでいる様を描く能です。

私は最後に存分に舞ってくれる能が好きですし、
しかも、儚いものが好きです。

この『敦盛』のどこがお気に入りかと言えば、
舞において、大切に使っていた扇を、
最後の方で投げ捨ててしまうところ。

そして、太刀を抜いて、
自ら死に行く合戦の様子を再現しながらも、
でも、最後でパタリと太刀を舞台上に落とし…

まるで憑きものが落ちたかのように、
静かに橋懸かりを去っていく。

この儚さがたまりません…。

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2012/06/17 19:26
>鳩羽さん

古文の勉強をもっとしておけばよかったと思う今日この頃。

>「名乗らずとも首を取って人に問へ。見知らうずるぞ」という啖呵にびっくりして。

そうかあ~、16歳の若者がそう言い放つのね、大人だな~。
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2012/06/17 18:40
お墓事情はそれぞれですが、お参りすると自分がすっきりする気がします。
行けるときに機を見て。でいいと個人的には思います。

古文の教科書に載ってると読んでしまうのです。
「名乗らずとも首を取って人に問へ。見知らうずるぞ」という啖呵にびっくりして。
戦は悲惨ですが、那須与一と並んで人間味が滲む人物と思った記憶があります。
(あ、歴女にはなれません。そこまでの愛は無いです^^;)

敦盛は清盛の死の3年後に、兄2人(経正、経俊)を追うように討死しています。
太刀を取り落とすのは、彼の生への執着がその瞬間までだったことを示すのかも知れませんね・・・儚い。
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2012/06/16 18:54
>鳩羽さん

まあ、とりあえず行ってきました、お墓参り。
これで、この次はお盆でいいかななんて思ってます。  ☆\(ーーメ)

お…、鳩羽さん、平家物語に詳しそう。

そう言えば、NHK大河ドラマで平敦盛は出てくるのかしら?

調べてみましょ… ああ、出てこないのかあ~、ちょっと残念
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2012/06/15 23:43
お父さまのお墓参り、無事に行けたようで何よりです^^

『敦盛最期』で、戦場にまで笛を持ってくる風流さに心打たれたか、
息子を思い出させる幼さに戦の無常を感じたか・・・。
直実の出家原因はここにあったらしいですね。<平家物語

「十六」という敦盛の専用面の存在を初めて知りました。
女性的ですらある、どこか哀しみを帯びた面です。
http://nohmask.exblog.jp/i18/



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