Nicotto Town



10が多過ぎるのは重々承知しております。

     ニコタ初期の投稿作品(お題・秋)

 原題 【落城の秋(とき)】

見上げれば、やや西に傾きかけた日は相変わらず穏やかな日差しを降り注ぎ、澄み切った青さの空が
はるかに高い所に広がっている。

そこから視線を落とすと、先程三の丸から挙がった火の手から立ち昇る煙がみるみる勢いを増して
北の方角にたなびいて行くのが見え、その辺りからは一際激しく、武者達の雄叫びや
鉄砲を放つ轟音が鳴り響いて来る。

この天上と地上との対比に、目の前の松永久秀の篭る信貴山城攻め、4万の軍勢に加わっている
羽柴筑前守秀吉は、ある種の可笑し味と言い様の無い、ものの哀れと言った様な感情を抱いた。

彼は逆さ瓢箪の馬標の下で、泰然と床几に腰を降ろしていたが、内心は今すぐにでも甲冑も具足も
脱ぎ捨てて駆け出したい気分だった。

たまらなく女の肌が恋しかった。

三の丸から火の手が挙がったのは、われ等に内応して来た森好久に予め引き入れさせた者共が
火を放たせたのであろう。

朝からの総がかりで、この信貴山城にも落城の秋(とき)が迫っている。

大殿(信長)が御上洛の時、九十九髪茄子(つくもなす・名茶器)を差し出して降って来た
松永弾正忠久秀が、背いたのは、この度で2度目の事である。

驚いた事に、大殿はこの度も「平蜘蛛茶釜を差し出せば、助命する。」と仰せられたと言うが
久秀が拒んだと聞く。

( 公方(足利義輝)を弑逆奉り、東大寺を焼き払った、弾正めも、もはやこれまででや。)
秀吉は思った。

やがて日が西に大きく傾き始めた頃、大轟音が鳴り響き、天守の窓や壁の割れ目から
炎と黒鉛が吹き上がった。

天正5年(1577)10月10日、松永久秀は名器、平蜘蛛茶釜に爆薬を詰めて点火し
自害、信貴山城は落城した。

久秀が三好三人衆が篭る東大寺に攻め入って、大仏殿等を消失させた、永禄10年10月10日
から丁度、10年後の同じ日だった。

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2012/06/19 00:49
スイーツマンさん

コメントありがとうございます。

どちら方が東大寺に火を放ったのかは、よくわからないみたいです。

そう言えば、比叡山を焼いた信長も最後は炎に包まれた・・・
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2012/06/19 00:44
ちょみさん

コメントありがとうございます。

まあ、ネタがいよいよ無くなったら、完全沈黙の後
暴走します(笑)
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2012/06/19 00:41
sakinoさん

コメントありがとうございます。

まあ、密かな文芸趣味みたいなものです(笑)
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2012/06/19 00:40
パールくんさん

コメントありがとうございます。

女の肌は秋らしさを出そうと思って入れましたw

いつかはご期待に添える物をw
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2012/06/19 00:38
sunou111さん

コメントありがとうございます。

焼肉行った時は、がっつり行こうと思うんですが
僕はどうもビールの方が進んでしまいます(笑)
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2012/06/19 00:32
まゆさん

コメントありがとうございます。

ちなみにお好み焼きの日だったら正解でした(笑)
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2012/06/19 00:28
そよそよさん

コメントありがとうございます。

一線を越えると、まあいろいろと・・・(笑)
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2012/06/19 00:27
やあさん

コメントありがとうございます。

信長の手に渡るのだけは耐え難かったのかもしれませんね。
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2012/06/18 17:32
大仏殿に火を放った理由はそうでしたか
三好こそが悪ですね
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2012/06/18 11:39
更新に気付いてなかった!Σ(□-)

あぁ、ホントだ…10がいっぱい^^;
それと、R18に本気で期待してしまいましたww
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2012/06/18 02:00
かいじんたま ひょっとして作家志望なのですか@@

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2012/06/17 00:12
ここまで、10が並ぶなんてっ!!
僕もね、女の肌で期待しちゃいましたwww
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2012/06/16 23:25
焼き肉…昨日行きました。ww
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2012/06/16 19:32
10月10日は、焼き肉じゅーじゅーの日です(ウソ)
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2012/06/16 14:25
こんにちわ。

ほんとだ10ばかりですね。

途中、女の肌でなぜかちょっと期待してしまいました。
あ、R指定になってしまいますね。
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2012/06/16 11:36
最後の一行で、ようやく10が多過ぎる理由が判りましたです^^;

平蜘蛛茶釜を爆発させて自害・・・・・。

命を捨ててまで、信長に渡したくなかったのですね・・・。

・・・・・・。



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