Nicotto Town



オマージュ?偶然?思い過ごし?

何かが道をやってくる
 レイ・ブラッドベリ
  創元SF文庫


2012/06/05、レイ・ブラッドベリ氏、死去。享年91歳。
・・・というニュースを聞いたので、急遽、追悼の
意味も込めて、ブラッドベリの作品を読むことに。


ある年の万聖節前夜(ハロウィン)、13歳だったジムと
ウィルの2人が体験した異様な世界。

真夜中に街にやってきたカーニバルの一座。
一見、普通のカーニバルのように見えるが、何かが違う。

特に「故障中」という貼り紙のある
「鏡の迷路」

「メリーゴーランド」

それを裏付けるように「鏡の迷路」では、2人が通う学校の
フォレー先生が中で「何か」を見て、半パニックに陥る。

そして、ついに2人は見てしまう。
カーニバルの一員、クガー氏が逆に回るメリーゴーランド
に乗ると、みるみる若返り、ついに少年の姿になるところを。

旅のカーニバル一座、というのは「楽しい」というイメージが
ある反面、一般人にしてみれば
「どこの誰とも知れない不気味な存在」
でもあるのだろうか。

ふと思い出したのは、スティーヴン・キングの「IT」

主人公達と対立するIT(「彼」でもなく「彼女」でもなく「アレ」
としか呼べないもの)は決まった姿は持っておらず、相手が
心の底で怖れるものに姿を変える事ができる。
ただ、多くの場合、ある決まった姿で現れる。

その姿とは「ピエロ」

しかも、ITは、ある町に一定の間隔でやってくるが、本作品の
カーニバル一座も(周期は分からないが)かつて何度か町に
やってきている。
「IT」では、その町は「狩場」だからでは、とほのめかされる。
本作品では、なぜ何度もやってくるかという理由は明かされ
ないが、もしかしたら・・・と思えてくる。

さらに両作品とも主人公達は(結果的に)相手の持つ能力を
逆手にとる事で「敵」に勝利するが、その後で、主人公にとって
かけがえのない人物を取り戻すための「儀式」を行う点まで
共通している。
キングのブラッドベリへのオマージュなのか、単なる偶然の
一致なのか。

アバター
2012/06/25 23:46
「道化恐怖症(ピエロ恐怖症)」というのがあるそうです。
なんとなく気持ちは分かる気がします。

関係ないですが「ピエロ」でネットを彷徨っていたら、
スティーヴン・キングの「IT」が再映画化されるそうですね。
アバター
2012/06/25 00:13
オマージュかも・・(笑)

ピエロというのは愉快な存在なのに、
小説では、しばしば不気味な存在になること多いわね。

微笑みの背後に狂気あり・・。




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