-魔切の回想- 1/3
- カテゴリ:自作小説
- 2012/06/29 17:41:55
-魔切の回想- 1/3
これは夢だって、解っている夢。
どうしようもなくふわふわしていて、妙に実感が無くて、妙にリアル。
でも所々、覚えていない。
どうしようもなく自分は"傍観者"で、どこか遠くから自分達を見ている。
忘れたい、忘れたくない記憶。
辛くて悲しい、ただ苦しいだけの夢。
「――ッッ魔切ぃぃいいいいいい!!!!」
狼牙崎が呼んでる。
血塗れの真っ白なマフラーが、神埼の赤い嵐の中でなびいてた。
ごめん狼牙崎。
やっぱり負けちゃった。
"怖い"って思った。
勝てないって。
あんな化け物に勝てるわけないって。
傷つくのが嫌だった。
他でも無い自分が、血を流すのが怖かった。
怖くて、動けなかった。
きっと狼牙崎が、いざとなったら助けてくれるなんて思ってた。
…最低だ、私。
でも、それよりももっと嫌だった。
傷つくことより単純で、誰もがそう思って止まない。
「魔切ッ!!ッ魔切、魔切ぃ!!!」
狼牙崎が呼んでる。
なんで泣いてるの、狼牙崎。
また神埼にケーキ食べられちゃったの?
…しょうがないなぁ。
手を伸ばして頭を撫でたいのに、身体が急に言う事を利かなくなった。
"中身"をぽっかりと奪われたみたいに。
「起きて、起きてよ!!魔切!!!魔切ぃいいいぃぃい!!!!!」
…起きてるよ、狼牙崎。
ちゃんと訊いてる。
ケーキなんてまた作ってあげるから、…泣かないで、狼牙崎。
…私が負けちゃっただけなんだから。
泣かないで、寧ろ怒って欲しかった。
責めて欲しかった。
ただ心の奥底に、呪いみたいに沈んでる。
それは明快で、痛快で、嫌味なほどに私を嘲笑う。
――死にたく、ないよ
……"死ぬ"のは、"怖い"。
それと狼牙崎がこんなにもおかしくなるのは見ごたえが^p^
魔切ちゃんキャラ的に好きな私なので
同情します←
続けえええええええええええ((((ty
___魔切さんっ....。
実は、キャラクター設定がかなり好きな方だったりします。
続きがあるのなら、観覧したいですね。
是非。ファンですから!きりり
――続くのかい?。