シーバスのルアーフィッシングにすっかり味を占めた息子キアヌ。
昨年の夏にエサ釣りで釣ったニジマスを、今度はルアーで釣ってみたくないか？
という父の問いに、ノー文句で目を輝かせるのであります。
ホント、息子を釣るのは簡単なのです。

そうは言っても、天然のニジマスなどそう簡単には釣れません。
ここは管理釣り場、いわゆるルアー専門の釣堀へ行こうという事になりました。
専門用語で、エリアフィッシングと言います。

私が一番好きなエリアは、山梨県にある鹿留（ししどめ）というエリア。
しかしあそこは我が家からは遠いのです。
最初はお試しか！な訳ですから、近場で済まそうという事にいたしました。
私が選択したのは、都心からも程近い埼玉県の朝霞ガーデンというエリア。
本日６月３０日、行って参りました。。。

朝霞ガーデンは都心から近いとあって、かなり魚がスレているんです。
一番難しいエリアと言ってもいいでしょう。
エリアは５つのポンド（池）エリアで構成されています。
釣り時間は３時間、６時間、１日、と言う感じで選べ、一番お手頃な３時間の券を購入。
いざ、エリアへ！

しかしながらこのエリア、私は初めて来たのですがなかなかの強敵でした。
各ポンドはみるみる人でいっぱいになり、満員電車状態。
このエリアには常連さんが多く、殆どがマイクロスプーンという小さなスプーンを使用していました。
私は何とかなるという秘策があったのです。
それは、かつて鹿留で使用していたスペシャルルアーを忍ばせていたからです。
レーベルクリックホッパー
私はこのルアーで、カラーチェンジだけで誰よりも実績を上げていたんです。

それともうひとつ。
現在大流行で、アングラーによっては禁断のルアーとされているルアーがあります。
それは「スティックルアー」。
５センチほどのただの棒の後ろに、フックが付いてあるだけのルアー。
これが恐ろしいほどの実績をもっているんですね。
このルアー、完全なノーアクションのルアー。
ただ棒が斜めになって横に移動してるだけなんです。
こんなんで釣れるのか？と思ってしまうんですが、釣れるらしいんですよ。。。

キアヌのロッドには、このスティックのピンクを装着。
私は得意のクリックホッパーの緑をチョイスしてキャスト開始。
ところがどっこい、難攻不落の朝霞エリア・・・。
一投目からアタリがあるかも？と思っていた私は完全に肩透かし。
あっけに取られるほどの無反応。
キアヌのスティックも然り。
やがて常連達のマイクロスプーンのロッドが、次々と絞り込まれてゆくのが見えます。
あせる招き猫。。。

私の予定では、開始早々何本か私が釣った後、キアヌの釣りのレクチャーをしようと言う目論見。
それが完全に外され、焦りが見え始めます。

「こりゃ、ヤベーぞっ！」

１５分ほどキャストを繰り返した頃。
何と息子のロッドが先に弧を描いたのです。

「きたぁ～！」

おお、これがスティックルアーの威力なのか！
しかし、魚とのやり取りに苦労している様子。
見れば４０センチを超えそうな魚ではないか！
用意しておいたネットで、私がフォロー。
仕留めたのはニジマスではない白い魚体。

「サクラマスだ！」

いわゆるこのエリアのレア魚ですよ！
しかもサイズは軽く４０センチを超えています。

「やった～！」

大喜びのキアヌ。

その後、私のクリックホッパーにヒットするも、姿を見る事無くバラシ。
キアヌはアベレージサイズの２５センチほどのニジマスをゲット。
完全に境地に追い込まれた、父招き猫。
諦めずにクリックホッパーを緑から黒にカラーチェンジ。
再びヒットするも同じくバラシ・・・。
ヤバイのであります。
このままノーフィッシュで終われば、父の尊厳が崩れ去る・・・。

そして最後の手段。
禁断のスティックルアーに手を出してしまいました。
カラーは蛍光緑。
数回キャストすると、待ちに待ったヒット！
ようやく私も待望のニジマスをゲットする事が出来ました。
汗を拭いながら、煙管に火をつける。。。

やがて３時間の制限時間が迫ってきます。

「もう一本、釣ってみろよ！」

という父の声に、キアヌは最後のスパート！
そして残り１０分という所で、ヒット！
しかし残念ながら、あと少しと言うところでバラしてしまいます。
惜しい。。。

そしてタイムアップ。
たった３時間の釣りでしたが、息子はとても満足だったようです。
ちなみに彼が釣ったサクラマス。
キープして持ち帰り、家で捌いてみました所、身は美しいサーモンピンク！
完全に鮭のような美味しい身でした。
腹身はお刺身に、残りはフライにして美味しく頂きました。。。