ドラマ【薄桜記】
- カテゴリ:テレビ
- 2012/07/25 17:15:26
【感想】んー、見てて面白い! 古きよき時代劇のにおいがします!(ワンコ風) ついストーリーに引き込まれてしまうのは、やはり大河などの大作を手がけてきたジェームス三木の実力といったところでしょうか。また映像も美しい。時代劇はかくありなん、とでも言いましょうか、とにかく時代劇のお手本みたいな作りですね。この頃の武家の常識というのは、今ではとても考えられないくらい厳しい格式があって、男の方は側室を持とうが浮気をしようが何も言われないのですが(もちろん確執はあるでしょうが)、女の方は自分の意思に関わらず、他の男と関係を持っただけで、斬り捨てられても仕方がないという、究極の男尊女卑的な慣習がありました。というか、当時は女は人であって人でない、男の持ち物みたいな感覚があったのかもしれません。もっとも、そういう習慣があったのは武家だけで、町民は今と同じくらいわりと自由だったようですけどね。自分を切ってくれと頼んだ千春が自害せずおめおめと生き延びていた理由は、夫が戻ってくるまでは、病弱なぬひの世話をし、お家を守るのが自分の務めだと思ったからでしょう。一時の激情に身を任せるこのない、健気な女ですよ。一方の典膳も、狐憑きとはうまいこと考えましたが、自分だけで考えてやるのではなく、長尾家も巻き込んでしまえばこんなことにはならなかったかもなぁと思いました。千春に汚名を着せず、離縁をする方法を、権兵衛と相談して決めればよかったんですよ。そしたら片腕を失い、御家断絶の憂き目にあうこともなかったでしょうにね。しかしなんで片腕を失ったら御家断絶なんだ? それは次回のお楽しみ?でしょうね。このドラマの主人公の設定は、以前山本が演じた陽炎の辻の主人公とよく似ています。不幸な事件があって、浪々の身となってしまい、愛する人とも別れなければならなくなってしまうのは、そっくりですね。NHKもそれを意識してキャスティングしたんでしょうか? 原作はこちらの方が古いので、パクリとかではないですけどね。先ほど、時代劇のお手本と書きましたが、実はこの時代劇には、悪人は出てきません。スタッフもそれを意識して作っているようです。悪名名高き吉良上野介すら、好漢として描かれています。しかし、悪人がいないからこそ、起きてしまった不幸は更に登場人物の心を抉るんですよね。なかなか見応えのある時代劇になりそうですよ。
設定がよく似てるなと思ったのですが、
この後の展開はちょっと変わってきます。
総合チャンネルで見ています ^^;
陽炎の辻、結構好きでした。
同じようなストーリーですね。