ライフ・ワーク
- カテゴリ:人生
- 2012/07/30 00:08:20
それは、1996年初冬。バブルが弾けて数年経った頃の話だ。
その頃、オレには、Sさんという超タカラヅカマニアの友人がいた。
「ねえねえ、いっちゃんのね・・・」
Sさんは、当時の雪組男役トップを引退したばかりの、いっちゃん(一路真輝さん)の話ばかりしていた。
「エリザベート(引退作)は、永遠に、いっちゃんしか演じられないわ」
「そうかな?」
「もしも、他の男役トップができるようになったら、この世も末。Aさん(オレのこと)も、家庭に収まるんじゃない?」
「それも、永遠にないね」
当時、チンピラインテリのオレは、予備校講師として結構な収入を得ていたが、湯水のように使って、貯金なんかなかった。
「ところでさあ、Sさん・・・」
オレはSさんのお母さんから頼まれた小言を切り出した。お母さんには、いろいろとお世話になっていたのだ。
「いっちゃんも退団するんだし、もうそろそろ、タカラヅカに使うお金、減らしてもいい頃じゃない?だって、趣味なんだし」
「趣味ですって?」
あの時のSさんの怖い眼が忘れられない。
「違うわ!私にとってタカラヅカは趣味なんかじゃない!ライフワークなの!」
ヅガーン。
オレは説得の手段を失った・・・。
あれから16年。
結婚したかどうかは不明だが、Sさんは今でも、ライフワークとしてのタカラヅカ観劇を続けているにちがいない。
え?オレのこと?
蛇足だけど・・・。
エリザベートを演じて超一流の男役トップ、らんとむ(蘭寿とむ)さまの存在を知ったのが昨年の寒い冬。
Sさんの16年前の予言を意識したわけでもなく、オレはジジイになってしまう直前プロポーズを、あるひとに敢行した。
「あなたは家庭に納まるのができない人、死ぬまで遊び人」
え?
じゃあ、オレのライフ・ワークって、遊び?
まあ、悪くないけど、最近すっかり、元手が稼げなくなってねえww
最後は、場末のバアの、歪んだ止まり木の上で死ねって、ことかな^^
そりゃ頑張らなくっちゃね^^;
文章を読んでいて、とあるゲームのある職業を思い出してしまった(^^;)
しかし、宝塚がライフワーク・・・
その御方きっと結婚しても一生宝塚がライフワークのままだと・・・旦那様そっちのけでね♪
一路真輝さん、かっこいいですもんね~
それにしてもラツィオさんが予備校の講師だったなんて!
いろいろ驚きの過去がてんこ盛りでびっくりしておりますw