禮夜組物語 1
- カテゴリ:日記
- 2012/08/11 15:42:04
あれは、何年前のことだろう。
10年前…いや、正確には50年前だ。最後に亜玖亜と遊んだのは。
あのころは何も知らなかった。あのころは何も…
10(50)年前
「ここまでおいで~!」
「まってよ~!痛っ!」
何もない所で私は転んだ。
「痛いよ~~~!」
「本当にドジね。雷南は。」
母が苦笑しながら私を抱き上げた。
「大丈夫?」
亜玖亜が心配そうに言う。
「ごめんね。速く走っちゃった。」
亜玖亜が少し自慢を混ぜながら謝った。
「こら!自慢げに謝るな!」
亜玖亜の母、苑が亜玖亜の頭をたたいた。
「じ、自慢なんて言ってないよ~!」
少し涙目になりながらも、亜玖亜が反論した。
「私は大丈夫だから、亜玖亜を怒らないで。」
私は痛いのを我慢していった。だって、本当のことを言って家に帰るのはごめんだ。
「本当に大丈夫?」
苑が心配そうに見つめる。私は、
「うん!」
と、元気よく言った。
「じゃあ、遊ぼ!」
「追いかけっこはヤダ。」
「じゃあ、水出して遊ぼ!」
「うん!じゃあ、あっち行こう!」
私たちは母と離れて行った。
「じゃあ、私たちもちょっと話しましょうか。」
「そうね雷華。」
椅子へ腰をおろして話しだす。もちろん、私たちは興味がなかった。
今となってはお母さんたちが何を話しているのか、きっと亜玖亜も気になっているだろう。
「亜玖亜!水の玉作って!」
「いいよ!」
水の玉を亜玖亜が作った。
「わあ!すごいすご~い!」
と、キャッきゃ笑っていたら、なんだなんだと人だまりができていた。
「すごいねえ。お譲ちゃん。よかったら、うちで働かないかい?」
と、いきなり話しかけてきた若い男の人が言った。
「え……?」
亜玖亜がきょとんとしていた。私もその時は何が何だか分からなかった。
「つまり、おじちゃんの所でさっきみたいに水の玉を作らないかってことだよ。」
私は見当がついた。この人、私たちの力を使って金儲けするつもりなんだ。
「亜玖亜…!」
亜玖亜の方を見た。しかし亜玖亜はまだわかっていないようだった。
(亜玖亜を守らなきゃ…!)
とっさに考え付いたのが閃光を目の前で放つことだった。
(でも・・・)
下手をすれば殺されてしまうかもしれない。
(ここは素直にお母さんたちを呼ぼうかな…)
考えている間に若い男の人と亜玖亜の言い合いが始まっていた。
「変な人について行っちゃだめって、お母さんが言ってるもん。」
「じ、じゃあ、お母さんたちに許可をもらうから!」
「多分、だめって言う。」
「ちっ……!つべこべ言わずに来たらいいんだよ!」
「きゃ……!」
男が亜玖亜の腕を引っ張った。その時だった。
「…私の娘に、何をしているの?」
聞き覚えのある声。この声は…
「苑さん!」
「お母さん!」
苑だった。多分、人だかりができ、男と亜玖亜が言い合いしている時に
可笑しいと気がついたのだろう。
「あんたの顔…どっかで見たことが…」
「お母さん!」
「ちっ……!」
男が逃げだした。その時にはとっくに人だかりはなくなっていた。
「思い出したわ…あいつ、有名な人さらいよ。」
ヒトサライ?何だろう。
「人を騙して遠い所に連れてっちゃうことよ。」
私の頭に疑問符がたくさん浮かんでることに気がついたらしく、
わかりやすく説明してくれた。
「へえ~……。」
感心している私をよそに、亜玖亜が苑に怒られていた。
「なんですぐに叫ばなかったの!」
「ごめんなさい・・・・・・。でも、すごいって……」
「すごいものはすごくても、危ないんだから!」
「はい……」
しょんぼりしたように亜玖亜が返事をした。
「もう帰ろうか。雷南。」
「まだ遊びたいよう…。」
「もう日が暮れちゃうよ?それとも、狼に食べられたいの?」
「やだやだ!狼に食べられたくない!」
「じゃあ、帰ろう?」
私は迷った。まだ遊んでいたい。だけど狼に食べられちゃうかもしれない。
「・・・帰る。」
ふてくされたように私は言った。
「うん。いい子、いい子。じゃあ、帰るね。」
「うん。またね。」
と苑が返してくれた。
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いかがでしょうか?なんとなく書いてみたら一時間半くらいかかりました。(--;)
この物語の主人公は私のオリキャラ、黒空雷南が主人公で、
母の名前が雷華と言います。
亜玖亜とその母、苑が出ていますが今日の部活中に
「亜玖亜とか出していい?」と聞いたら「いいよ。」と返ってきたんで早速出しました。
最初は雷南と亜玖亜の幼い頃から始まり、今の禮夜組に入るまでを
書こうと思いますので、いつかまた続きをを書くと思われる。
薄桜鬼が好きで何が悪い!の方のオリキャラ、夜神冬姫も出そうかと
考えております。(ほとんどの確率で出ると思う)
じゃ、2に続くって事で!!(疲れた……)
めっちゃ見たいですw
螺螺とかも出してくれたらうれしいです!
ps今日会えましたー!
続き見たい(笑)
そうさ買ってもらったのさ(笑)