富士山に行ってきた(4)
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2012/08/23 07:00:41
空がどんどん明るくなる。
「もうここで止まろうよ」
「ここで見てからでもいいんじゃない」
という誘惑を振り切り、最後の階段で「ここで見ようよ」と言う長男に「あとほんのちょっと」と声をかけたのは、意地でしかない。
登りきった途端に日の出。
下の方が雲で隠れていたからこそのぎりぎりセーフ。
所々で団体さんの万歳三唱が聞こえる。
去年一人で見ながら、いつか子どもと見られたらいいなと思っていた。
多分これが45になった私への、運命からの誕生日プレゼントだ。
神社で杖に朱印を押してもらい、長男に学業成就のお守りを買う。
そして二人には登頂記念のキーホルダーを一つずつ。
「1000円もするの!?」「だから私が買うんでしょう?」
普段の土産なら小遣いで買わせるが、これだけは買ってやりたかったのだ。
三男にはまたいつか。
その代わりに心身健康のお守りだけ買ってやる。
どうか健やかに育ちますように。
5時15分、下山開始。
残念ながら、ここからが地獄の始まりだ。
次男が泣いた。
足が痛くてたまらないと。
頭痛もすると。
何度も私が言っていた「下りの方が大変」は、ただの脅かしだと思っていたと。
ポロリポロリと涙をこぼすのをしばらく眺め、頃合いを見て
「でも降りるしかないんだよ」と諭す。
砂利の深いこの道では、おぶってやることなどできはしない。
正直、こちらにも余力はないのだ。
高山病なら、下りれば下りるほど楽になるはず。
大きなジグザグ道を3個分ほどで下が見えてくる。
9合目の鳥居、8合5尺の宿、そして本8合目の宿たち。
見下ろして、その3つが驚くほど狭い範囲にあるのに驚く。
あんなに遠く、高く、険しかったあの行程は、夜の暗さが見せた幻だったのだろうか。
6時、富士山ホテル着。
三男はぐっすり眠っていた。
隣人によると、こんな彼も明け方まで眠れなかったらしい。
だからか、かなり深く寝入ってしまっている。
ほかの3人で弁当を食べ、荷造りをし、何度か揺らしてやっと起こす。
頭が痛いと言われたが、それは高山病のせいだ。
下りさえすればよくなるから、となだめ、6時50分、下山開始。
ご覧下さりありがとうございます。
本当にあの下りは何とかして欲しいものですよね・・・
降りたことがある人だけにわかるあの辛さ、単調さ。
ばてばてのばて、です。
わかばさん
何とか3人登頂できました。
長男だけでも行ければいいと思っていたので、本当に良かったです。
泣かれましたが^^;
ままママさん
受験生だと言うのに! 宿題てんこ盛りなのに! と明日からの学校を控えて宿題の尻たたきに奔走する羽目になっていますので、ちょっとしまったかも。
ま、でもできる時にやったもん勝ちだあ、と思ってがんばります。
私は、この夏はひざ痛(歳?)に悩まされつつ、日常生活に追われています。
子どもさん達は、何ものにも代え難い経験をなさったのでしょうね。
きっと生涯忘れられない思い出になることでしょう。
登ったことのない人間から見ると、とても羨ましいです^^
富士登山の大変さ、その苦しみとの戦い、そして達成感と挫折感。。。
子ども心に色々感じたものがあると思います。
希望に満ちた富士山、でも自然にそびえる富士山の自然の偉大さと強大さを身を以て知った子ども達は、人生のよき糧を得たのではないでしょうか。
とは言え、帰りの下りは本当辛い。。。僕もも゛~、まだかまだか。。。と自問自答しながら最期は本当バテバテで降りてましたから。。。人と言ってたら険悪ムードになってしまいそうなくらい。。。