イラン、攻撃受ければ近隣米軍基地に報復
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- 2012/09/06 20:45:46
レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの指導者ナスララ師は3日、イスラエルがイランの核施設を空爆した場合、イランは中東域内の米軍基地を攻撃すると述べた。レバノン・メディアの取材に答えた。ヒズボラはシーア派国家イランから支援を受けており、ナスララ師は同国政府と緊密な関係にある。
ナスララ師は、イスラエルがイランの核施設など先制攻撃を加えた場合に備え、同国が「反撃する決定が既になされており、それは大規模になる」と発言。反撃の対象は「イスラエル領内だけでなく、中東全域内の米軍基地も含まれる」との見方を示した。米軍はペルシャ湾をはさんでイランの対岸に位置するバーレーンやカタールに基地を置いている。
同師は「イスラエルがイランを狙えば、米国も責任を負うことになる」とも発言。イスラエルと同盟関係にある米国にも被害が及ぶ可能性を示し、イランへの攻撃を抑止する狙いがあるようだ。
イスラエルのネタニヤフ首相は最近、核開発を進めるイランへの武力行使の可能性を排除しないことを示唆。ヒズボラは長年イランから武器や資金面で支援を受けており、今回の発言は同国がヒズボラを使って米国やイスラエルをけん制したとの見方もある。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM04005_U2A900C1EB1000/