中国空母の守護神たる052D駆逐艦
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- 2012/09/08 23:12:29
大口径砲、新型フェーズドアレイレーダー、多機能垂直発射モジュール…軍事マニアの、中国海軍の新型駆逐艦に対する予想が、ますます真実味を帯びてきた。台湾メディアによると、中国が開発中のミサイル駆逐艦「052D」はすでに造船台を離れ、2014年に就役する見通しとなっている。台湾や米国のメディアは、「052D」は先進的な巡航ミサイルを搭載し、中国の空母の「守護神」になると予想した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
◇1万トン級の主力戦艦か
8月上旬、某造船所で2隻の駆逐艦が撮影された。うちの1隻は8月28日、「ドック進水」により造船台を離れた。台湾メディアは、1隻目の「052D」がほぼ竣工し、いつでも試験航行が可能だと伝えた。
中国の軍事関連サイトで拡散されている画像もまた、「052D」についてささやかれてきた噂(うわさ)を裏付けた。軍事専門家は、中国の各造船所が「052D」を10隻建造すると予想した。関連情報に間違いがなければ、中国は1―2隻の同型番の駆逐艦のみを建造し、一連の試験を行なってから量産するという慣例を破ることになる。アナリストは、中国のエンジニアは新型駆逐艦のシステムに信頼を寄せていると指摘した。
台湾メディアは、「052D」は全長が160メートル、幅が18メートル、排水量が6000トンを上回り、新型の130ミリ口径主砲、フェーズドアレイレーダーと波長が長いレーダーを搭載しているとした。
「052D」は32ユニットの垂直発射システムを2基搭載し、HQ-9B対空ミサイル、対艦ミサイル、対潜水艦ミサイルを発射できる可能性がある。また一部メディアは、「052D」の排水量が1万トン弱に達し、現在の全主力艦の作戦能力を上回ると予想した。
大口径砲、新型フェーズドアレイレーダー、多機能垂直発射モジュール…軍事マニアの、中国海軍の新型駆逐艦に対する予想が、ますます真実味を帯びてきた。台湾メディアによると、中国が開発中のミサイル駆逐艦「052D」はすでに造船台を離れ、2014年に就役する見通しとなっている。台湾や米国のメディアは、「052D」は先進的な巡航ミサイルを搭載し、中国の空母の「守護神」になると予想した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
同メディアは軍事専門家の発言を引用し、「052Dは中国初の空母の護衛にあたり、日本海上自衛隊の主力艦に対抗する能力を持つ。強力な火力を持つ同駆逐艦は、中国空母艦隊の守護神となる可能性がある」と伝えた。
◇陸上攻撃の強力な武器に
空母を護衛する他に、「052D」は陸上への攻撃という重責を担う。米国の軍事関連サイトによると、中国が新たに開発した巡航ミサイル「東海―10」の射程距離は1500―2500キロに達し、その攻撃力は米国の「トマホーク」を上回るという。
専門誌の記事は、関連写真により「東海―10」の海軍版が明らかにされたと称した。国際時事雑誌『ザ・ディプロマット』のウェブサイトは、「052D」は通常の対艦ミサイルと同様に「東海―10」を搭載することができるが、垂直発射ユニットに集中的に搭載される可能性もあると予想した。
米戦略国際問題研究所の関係者は、「米国を含むすべての国家は、低空飛行の巡航ミサイルを全面的に防御する能力を持たない。島にとってはなおさらだ」と指摘した。『ザ・ディプロマット』は、長距離の艦対地ミサイルを搭載した中国海軍の戦艦は、台湾海峡や南シナ海を巡る問題で重要な役割を果たすと伝えた。
日米韓と比較して、中国海軍が近年就役させた駆逐艦・護衛艦は、陸に対する攻撃手段が不足している。主力艦の主砲の口径は76―100ミリで、陸への攻撃能力が低い。「052D」が大口径砲と垂直発射の巡航ミサイルを搭載しているならば、中国海軍は陸に対する強力な攻撃手段を獲得したことを意味し、島を巡る戦いや上陸作戦で大きな役割を果すことになる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120908-00000006-scn-cn