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1戦群の戦車等が"24時間耐久レース&...


 燃料の消費を抑えるため、平均時速約40キロで隊列を組み、ひたすら走行を続ける1戦群の90式戦車

 戦車も24時間走り続けられますか――。戦車部隊の「機動力の限界」を見極める"24時間耐久レース"が7月13日、北海道大演習場恵庭・千歳地区で行われた。この「長距離機動・整備等訓練」には第1戦車群の74式、90式戦車などが参加、一昼夜ぶっ通しで走行し、そのサポートには第101戦車直接支援隊が当たった。過酷な耐久レースだったが、ほとんどの車両が完走し、北部方面隊機甲科部隊の高い初動対処能力を示した。

 【北恵庭】第1戦車群(群長・石橋淳弘1佐)で初となる「長距離(24時間)機動・整備等訓練」には、90式戦車5両、74式戦車9両、78式戦車回収車4両、90式戦車回収車2両、87式偵察警戒車1両の計21両が参加した。
 有事の際、現有編成・装備で北恵庭から24時間自走して、北海道に上陸した敵を排除するのが目的で、「動的防衛力」の高さを実地検証する訓練となった。
 機動中の燃料補給や車両整備は第101戦車直接支援隊(隊長・川畑裕幸2佐)が担当し、故障などのアクシデントに備えた。
 訓練会場は、演習場内の起伏に富んだ1周約18キロの周回道。途中、整備・補給用の"ピット"が設けられ、燃料補給や応急修理、乗員交代などもここで行われた。
 訓練項目は「進出速度」に留まらず、「安全走行」「故障予防」「省エネ走行」なども重視され、さらに敵との遭遇戦にも備え、「臨戦態勢の維持」も求められた。
 7月13日、訓練開始に先立ち、統裁官の石橋群長と川畑隊長が各自誇りを持って訓練に臨むよう訓示。最終点検を行った後、最初のクルーが戦車に乗り組み、午前10時、北の大地にエンジン音をとどろかせ、"24時間耐久レース"が始まった。
 当初は隊列を整えて力強く前進。"大食らい"の戦車の燃費を抑えるため、時速は30~40キロに保ち、ひたすら演習場内をばく進。車長は砲塔上から周囲を警戒して奇襲に備えた。
 燃料の少なくなった車は"ピットイン"し、ドラム缶から直接補給。車輪やキャタピラーなど脚回りに異常はないか支援隊員から点検も受け、再びレースに加わった。
 日中は速力の発揮と省エネに努めた走りを重視し、夜は車の秘匿と指示された「定時・定点通過」に気を配り、走行を続けた。
 この間、隊員は補給小隊が準備した夕食(戦車群カレー)、夜食(おにぎり)などで気力と体力を補い、不眠不休で任務を遂行した。
 走行中、トランスミッションが壊れて動けなくなる車も出たが、これらトラブルには支援隊が素早く対処した。
 この結果、ほとんどの車両が24時間無事に完走、最速の車は432キロを走破、部隊の機動力の高さを示すとともに、整備・補給に関する貴重なデータも得た。
 訓練中、7師団長をはじめ関係部隊長も多数視察に訪れ、1戦群車両のたくましい行進の様子を見守っていた。


http://www.asagumo-news.com/news/201209/120906/12090608.html


 

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