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フィリピン 対中国外交打開見えず


南シナ海の領有権争いで中国との対立が先鋭化するフィリピンの対中外交が滞っている。スカボロー礁(中国名・黄岩島)には現在も中国の監視船数隻がとどまり、実効支配への懸念が高まる。フィリピン外務省幹部は「事態打開に向け、打つ手がない」と頭を抱えている。

 フィリピンは9月に入り、南シナ海の一部を「西フィリピン海」とする大統領令を発令し、国連など国際機関への周知を狙う。だが中国の反発に遭い、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国から支援の表明もない。

 フィリピン外務省幹部によると、外相や幹部レベルによる中国との交渉のパイプは「詰まったままで、意思疎通ができない状況が続いている」という。

 マニラの中国筋によると、米国との軍事協力を進める「旗振り役」のデルロサリオ外相に対する中国側の不信が根強いのが一因だという。

 だが、頼みの米国も「中国との仲介を積極的に果たしてくれない」との不満がフィリピン政府の一部にくすぶっている。

 ロシアで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(今月8~9日)に合わせて開催する予定だったトップ会談も中国側に見送られ、関係改善を狙ったフィリピン側の落胆は大きかった。(共同)


http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/09/19/kiji/K20120919004146740.html



 

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